たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2011.10.26 この日は冬型の気圧配置。快晴だが風が強い。ムラサキツバメを見に埼玉県に行こうかと思っていたけれど、ある方のブログで綺麗なクロマダラソテツシジミのメスが紹介されていた。メスはこんなに綺麗だったけ、というわけで、突然変更し神奈川県の発生地に行った。 現地に着いても、やはり風が強い。さて、ソテツはどこかと歩き始めた途端、なにかが飛んできて目の前に止まった。これが、ファーストコンタクト。 ソテツはそこいら中にあるし、これは幸先がよいと思ったのは束の間、何も飛んでいない。ソテツの葉が刈り取られた後があったので覗くと、幼虫が数匹じっとしていた。いることには違いないと、とにかく探しまわっているうち、ソテツにまつわりつくように飛んでいるのがいた。近づくと垣根に止まった。やや擦れてはいるが、クロマダラソテツシジミのメスだった。7月に沖縄で撮影したメスとは、別種かと思うほど異なっていた。 この個体は再び飛び回り始め、ソテツの籠の中に入り込んだ。翅を開くが、なかなかいいアングルがとれなかった。が、なんとか撮ることができた。産卵するかと思ったが、すぐ出て行ってしまった。 1頭撮ったのはいいけれど、後が続かず、その辺をうろつき回るうち、ソテツの中にカメラを向けている方がいた。挨拶を交わすと、「美撮に夢中」のmidoriさんだった。いったん別れて探し始めたとき、midoriさんが羽化直後と思われる個体を見つけてくれた。二人してしばらく見守っていたら、突然翅を開き始めた。オスだった。そして、空高く舞い上がっていった。翅を開き始めてから1分間の出来事だった。 なんとか撮れたので、また探索。そして、また、midoriさんが見つけた。今度は、なかなか翅を開かない。風が強いのでぶれぶれなので何枚も撮った。自宅のPCで見たら、ストローを伸ばしたり丸めたり、結構かわいい。 柔毛につつまれ、羽化したばかりだ。こんなに新鮮な個体を撮ることはあまりなかった。 何時間たっても動く気配が全くなかったので、飛び去ることを覚悟でちょっかいを出したら、近くのソテツまで飛んで行った。これもオスだった。枯れてない所に止まって欲しかったが、またもや動かず。尾状突起の付け根にある紋の中のメタリックな輝きが美しい。 2頭のオスの開翅を待っている間に撮った3個体のメス。新鮮なものはいなかった。 クロマダラソテツシジミ、沖縄では、クモの巣だらけのソテツの回りを飛び回っている。いればすぐ見つかるだろうと思っていたら、とんでもない。よく考えたら、大発生しているわけではないので、簡単に見つかるわけはないことは明白。もし、現地でmidoriさんに出会わなかったならば、メスだけ撮って帰るところでした。midoriさんどうもありがとうございました。 ところで、冒頭の写真は1番のお気に入り。フロントガラスに止まったクマソですが、逆光を補正すると、写り込んだパームツリーがとんでしまうので、ほとんどそのままで出しました。 そして、2頭目のオス、最後の写真の後は、というと、お別れのつもりでちょっかいを出しました。案の定、舞い上がっていきました。 (「naoggioの写真日記」のnaoggioさん、この発生地を教えていただきありがとうございました)
by otto-N
| 2011-10-28 17:56
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Comments(18)
こんばんは。
登場ですね。midoriさんのところで登場してましたので待ってました。 近所なので、明日も行ってきます。 ソテツの強烈な害虫ですが、可愛い。 当分楽しめそうですね。 越冬できないので、次回の発生はいつでしょうね。
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owlj
at 2011-10-28 21:26
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himeoo27 at 2011-10-28 21:29
クマソの表翅を写したことがないので楽しく拝見しました。
♂も♀もとっても綺麗ですね!
行かれましたね。
三枚目の裏翅に少し斑紋異常が見られますね。 低温でかなり白くなった個体もいるようです。 奇麗な♂が撮れてて羨ましいです。 今週末あたり、かなりの数羽化するのではないかと思ってますが、関西からでは見に行けません。orz
この間はとても楽しかったです。ありがとうございました。
ワーストコンタクトも中々の美個体ですね。オスの開翅は きれいに撮られていますね、素敵です。また、ポイントで お会いしたいものです。今後ともよろしくお願いします。
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otto-N
at 2011-10-28 22:30
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ごまさん、オスは新鮮個体発生中だったので、そろそろメスも出てくるのでは、と思います。
うぶ毛に包まれてた羽化個体は可愛かったです。
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otto-N
at 2011-10-28 22:35
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owljさん、このチョウは、綺麗だし可愛いのですが、実は、ソテツの大害虫です。
ソテツを食い荒らすので、東京都では、見つけるといち早く駆除するようです。 大きさは、ヤマトシジミより大きく、飛び方もウラナミシジミに似ています。
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otto-N
at 2011-10-28 22:39
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himeooさん、オスのブルーは、明るいような暗いような不思議なブルーでした。
メスは、摺れていたと思ってましたが、思ったより大丈夫でした。
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otto-N
at 2011-10-28 22:45
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Akakokkoさん、実は、斑紋異常とか、(古い図鑑しか持ってないので)、詳しいことは知りません。
ちょっと可愛く、綺麗に、そのチョウの個性が撮れれば、それでいいと思ってます。 個性といっても、自分勝手な思い込みですが。
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otto-N
at 2011-10-28 22:51
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midoriさん、こちらこそ、ほんとうにありがとうございました。
1頭目のオスの1分間の開翅中に、7枚しか撮れませんでしたが、結構写っており、ラッキーでした。 それにしても、3頭目も見つけたそうですね。すごいです。 これからもよろしくお願いします。
きれいな低温期の個体ですね。羽化直なのもいいですね。
いい個体がいれば数は少なくてもいいですよね。
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otto-N
at 2011-10-29 22:38
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rana_sp at 2011-10-29 23:50
遅くなりました。
沖縄とは様子の違う涼しさの中での撮影、堪能されたようで何よりでした。 お写真拝見するとまだ低温期移行型のような感じです。 昨日訪れた別のポイントではみんな低温期型になっているのにちょっと不思議です。
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otto-N
at 2011-10-30 17:23
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RANAさん、メスは夏に沖縄で撮ったものより、はるかに綺麗でした。
オスも、沖縄では滅多に見られないピカピカでした。 数が少ないと、逆に、じっくり大事に撮れました。 千葉は暖かいので、出ても不思議はない気がします。
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otto-N
at 2011-10-30 17:29
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naoggioさん、今回もありがとうございました。
低温期型になるメカニズムはよくは知らないのですが、幼虫・蛹の期間の温度に関係するようなら、局所的な温度の違いが反映されていても不思議でないような気がします。
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otto-N
at 2011-10-30 17:40
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ダンダラさん、ありがとうございます。
そう、確かに、毎年の会えるわけではないですね。 大発生して駆除されるより、ほどほど出てきたほうが楽しむことができます。 それにしても、初回発生のものは、運ばれてきたソテツについてきたものと解釈していいのでしょうか。不思議です。
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