たかがヤマト、されどヤマト | |||||
はじめに 数年前、奄美大島にしかいないはずのアカボシゴマダラを東京・練馬区のテニスクラブで見たので、これをネットで調べているうち、チョウ写真ブログの存在を知りました。それ以来、チョウのブログをときどき見ていましたが、北海道で昆虫少年だったので、ギフチョウは見たことがなく、常々見てみたいものだと思っていました。(ヒメギフチョウは旭川付近にいることは知ってましたが、私の育ったのは小樽というところでいませんでした) ギフチョウは遠くにしかいないと思っていたのですが、神奈川県にもいるという。調べてみると発生地が判り、矢も楯もたまらず、望遠ズーム付きのコンデジを購入し、その3日後の2010年の4月9日に、現地に出かけました。そこで見たのは、望遠レンズを付けたデジイチで連射する諸先輩たちの姿。こうして撮影しているのか、コンデジじゃ無理と思いました。この日、何とかギフチョウを撮影できましたが、液晶モニターではどこに映っているのか判らず、合焦速度も遅く、使い物にならんという結論に達しました。が、購入したばかりだし、なんとか使いこなそうと、歩いて20分の白金の森「自然教育園」に通いました。 自然教育園は、この東京のド真ん中にある鬱蒼とした森です。チョウはそれほどいるとは思いませんが、いなくても、季節の野の花が次々に咲き、散策するだけでも野山に行った気持ちにさせてくれるまさに都会のオアシスで、ここでの散策は定年退職後の楽しみになりました。しかし、ズームコンデジでは、チョウをやはりうまく撮ることはできず、この年、沖縄に行ったとき(スノーケリングが目的です)、ナガサキアゲハの白化型のメスを撮りそこなって、コンデジを諦めました。(この白化型のメスは夢見るような美しさでした) 沖縄から帰って、いつまで続くかわからないチョウ撮影なので、いつでも止めてもいいようにと、とにかくコストパフォーマンスの高いデジイチを捜したところ、ペンタックスK-xというのがありました。ズームレンズが2本ついていて、メーカーに申し訳ないほどの価格でした。使ってみると、今までの苦労はなんだったのかと思うほど、チョー楽。翌年の春には、100ミリマクロも購入し、白金の森を日課として散策するようになりました。ということで、2011年の白金の森で撮ったチョウを、回顧録ですが、月ごとに掲載することしました。普通種ばかりですが、都心ということを考えれば、意外なものもいるかと思います。 最初に見たアカボシゴマダラの写真を見つけました。(2012.2.7追加) 2011 白金の森 4月 春1番のチョウは、フキノトウで吸蜜するキタテハ。そして、4月はツマキチョウが飛び回り、モンシロチョウも菜の花に集まってくる。3コマ目、ツマキチョウが吸蜜している花はムラサキケマン。 ノウルシの花で吸蜜するツバメシジミのオス。 別の日には、全開翅も撮ることができた。 ツマキチョウはクサイチゴも好きなようだ。そして、トラフシジミが現れ、冬眠から覚めたメスのウラギンシジミも健在だった。 4月の教育園はツマキチョウとともに、トラフシジミの天国。(よく見たら、尾っぽが少し欠けていた) シャガの花で吸蜜のトラフシジミ。でも、翅を開いてくれなかった。 チョウジソウのツマキチョウ、少し翅を開きかけたメスのルリシジミ、飛び回り始めたツマグロヒョウモンのオス、ツツジに集まるクロアゲハ。 隣の公園にある藤棚には、トラフシジミが花に潜り込んでいた。やっと出てきたところを撮影。 ツマキチョウは、日が照っていると飛び回るだけでなかなか撮影できず、午前の早い時間帯に比較的吸蜜するようだった。春型のトラフシジミを毎日のように見たけれど、翅を開くことはなかった。 こうして4月のチョウを並べてみると、珍しいチョウはなくとも、早くシーズンがこないかなという気になります。
by otto-N
| 2012-02-06 14:50
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Comments(12)
otto-Nさんは本当に写真が上手いですね。
私など長年撮っていますがこんなきれいなツバメシジミやトラフシジミの写真は撮った事がありません。 もうすぐシーズン到来です(モンキチョウは早い所ではもう発生しているようですが)。 今年はじっくり腰を落ち着けて撮影してみたくなりました。
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owlj
at 2012-02-06 20:27
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美しい写真には良い道具が欠かせないのですね!
家の近くにこれだけの森があるのがステキですね。 花と蝶が季節を知らせてくれて‥ 早く春が来るといいですね。 トラフシジミのトラは虎の縞からきてるのかな?
ツバメのブルーがたまらないですね。
白い縞模様がクッキリの春トラフにも早く会いたいものです。
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otto-N
at 2012-02-07 09:53
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naoggioさん、ありがとうございます。恐縮です。
時間があるのでじっくりと、それと、普通種なので焦らず撮ることができるだけです。 ちょっと珍しいものに会うと、こうはいきませんです。 が、チョウに遊ばれているうち、そういうのときもあわてず撮れるようになってきた感じはします。
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otto-N
at 2012-02-07 10:01
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owljさん、このカメラはデイパックに2台とも入り、小さくてとても良いのですが、どうもピントが合うまでの時間がちょっと遅い感じがします。
ラケットと同じように、道具のせいにはしたくないので、何とか技術でと思ってみます。 教育園がなかったら、このブログはなかったです。 そう、トラフは漢字で「虎斑」です。トラフカミキリというカミキリムシもいます。
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otto-N
at 2012-02-07 10:07
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otto-N
at 2012-02-07 10:13
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Akakokkoさん、そのへんで飛びまわっている普通種といえども、新鮮だといいでしょう。
ツバメは晴れていても、翅を開くので楽といえば楽ですが、なかなか新鮮なのにはあたらないですね。 1昨年はこんなにトラフは見なかったので、昨年だけが多かったのかもしれませんが、今年もトラフを求めてうろつき回ることになるでしょう。
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Shin
at 2012-02-07 22:06
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otto-N
at 2012-02-08 14:20
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Shinさん、この場所の良さは、花だと思います。
コンパクトな場所に色々な花が咲き、花との組み合わせで蝶が引き立ちます。 でも、旬の花と羽化したての組み合わせは、お互い、それなりに苦労しましたね。
とてもきれいな写真ばかりで感激&感動しました。otto-Nさんが撮られると、普通種が普通種じゃなくなりますね。すばらしいと思います。with ジャガと藤のトラフたまりません。
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otto-N
at 2012-02-09 11:02
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midoriさん、花との組み合わせは、チョウにも好みの花があるらしく無限とはいきませんが、普通種もとても楽しいです。
シャガはド派手な花ですが、トラフは負けてないどころか引き立ててくれました。さすが、虎斑=豹柄系です。 藤の花のトラフは、最初は産卵行動かと思いました。花房の奥から出てくるまで20分くらい待ちました。
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