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たかがヤマト、されどヤマト

2012.7.2-5 北海道・十勝① カバイロシジミ    2012.7.6(記)

2012.7.2
北海道に行ってきた。この日は、札幌の母にちょっと用。次の日、妻の実家(帯広の隣町・幕別)に行き、2泊した。1日だけ完全フリーの日を作った。

2012.7.3
札幌からJRで帯広に移動。着いたのは昼ころ。そこでレンタカーを借り、隣町の幕別にいったん行ってから、近くの林道に入った。林道に入るや否やおびただしいキマダラヒカゲの群れ、路上での吸水、獣糞などでの吸汁、行く先々で舞い上がる。まるでヒッチコックの鳥のよう。そして、獣糞に集まる群れは、アフリカで見た象の死体に群がる禿鷹のようだった。
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林道に入る前にいたエゾシロチョウ。50年ぶりのご対面。蛙の死体に群がるキマダラヒカゲ。ちょっと表が見えたが、これは翅の付け根が少し損傷した個体だった。キマダラヒカゲとともに、コチャバネセセリも大量発生していた。

林道をゆっくり進んだが、いるのはキマダラヒカゲとコチャバネセセリばかり。フタスジチョウかと思ったが、イチモンジチョウ。ちょっとがっかりだった。
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でも、少し先で何頭かヒラヒラ飛んでいた。飛び方はイチモンジチョウとは全く違う。メスを捜しているせいか、全然とまらない。とまったとしても、まるで敏感。ピントが合う前に飛ばれてしまう。やっと1枚撮れた。これも50年ぶりの再会。
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林道奥の空地で、茫然とキマダラヒカゲの群れを眺めていたとき、明るいブルーのシジミチョウが飛んでいた。ルリシジミやツバメシジミの飛び方ではない。ヤマトシジミに似ているがもっとゆっくりした動き。カバイロシジミにしては小さいが、葉の上にとまったのを確認すると、紛れもないカバイロシジミのオスだった。
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次に近くのシロツメクサで吸蜜を始めたが、こんなに小さかったっけと思うほど、小さかった。翅を拡げるとヤマトシジミそっくりだが、翅の色がちょっと違うようだ。もっとも後翅の表には黒紋がないので、くすんだルリシジミというところか。(2日後、もう1頭撮ることができたが、もっと大きかった)
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ちょっと摺れてはいるが、上々の開きっぷりだった。
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後翅はヤマトシジミにはない輝きだった。
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吸蜜が終わり、近くの日陰の葉の上で思い切りの全開翅。
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心配していた天気も上々で、この日、実に50年ぶりに会うチョウを3種も撮ることができた。北海道では普通種とはいえ、冬以外は8月にしか来たことがなかったので、とても嬉しかった。そして、林道をクルマでゆっくりと流すという方法もこれが初めて。とても新鮮だった。

(北海道・十勝②に続きます)

by otto-N | 2012-07-06 17:49 | Comments(10)
Commented by owlj at 2012-07-06 21:35 x
ウーン‥蛙に群がるキマダラヒカゲ 強烈ですねー。
花との美しい姿ばかりでは生きていかれませんね。
エゾシロチョウ!綺麗です。
カバイロシジミの大きさは花との相対で判りますが、小ささが愛らしいですね!
50年振り!とは‥何時もながら良い旅をされてますねー。
Commented by ごま at 2012-07-06 22:50 x
カバイロ素敵ですね。
カバイロ、何故か好きです。
上々の綺麗な個体じゃないですか。
私は6/27に行って7/4に戻りました。

Commented by Shin at 2012-07-07 05:10 x
北海道・・・・次の遠征は北海道かな?
Commented by otto-N at 2012-07-07 13:40 x
owljさん、キマダラヒカゲは、厳密にいうと、サトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲの2種類があります。いずれも、花には訪れず、樹液や獣糞に集まります。
エゾシロチョウ、チョウは綺麗ですが、幼虫は気色悪いですよっ。リンゴなどの害虫です。
カバイロシジミは、ヤマトシジミより少し大きいです。
この時期に北海道に行ってなかったので、50年ぶりのチョウばかりでした。
Commented by otto-N at 2012-07-07 13:47 x
ごまさん、カバイロシジミは、たくさんいるわけではなく、子供のころ、なんとなく採っていたことを思い出しました。
この個体、満足して撮影していたのですが、この2日後、ピカピカの個体に遭遇しました。ただ、裏を2枚撮っただけでいなくなってしまいました。それに比べるとちょっと、ということです。
Commented by otto-N at 2012-07-07 13:53 x
Shinさん、1車線の砂利の林道をゆっくり流して、チョウを見つけたら止まることを繰り返していました。停車し、まごまごしていたら、いなくなってしまうので、フードをはずしたカメラを首から下げたままです。それと、内心、熊にびくびくでした。
Commented by yoda-1 at 2012-07-07 23:12
otto-N さんの古里の近くにある林道は、かように蝶が豊富なようで、うらやましいです。
奥にはカバイロまでいるなんて、最高ですね。
しかし50年?ぶりだったとは、いままで余り帰省しなかったのでしょうか?
Commented by himeoo27 at 2012-07-08 09:22
このフタスジチョウは別種のように感じますね!
カバイロシジミは独特の風合いがあり素敵です。
Commented by otto-N at 2012-07-08 20:21 x
yodaさん、ここは妻の故郷、私は道中の小樽でした。道東とはまるで蝶相が違います。
8月の旧盆と冬のスキーには、帰省していましたが、7月は初めてです。
チョウを撮り始めて3年目、少しは北海道のチョウも押さえておきたくなりました。
Commented by otto-N at 2012-07-08 20:25 x
himeooさん、残念ながら、内地の(本州の)フタスジはまだ見ていません。こんなもんだと思ってましたが、最近、白スジの太さが違うことを知ったばかりです。
カバイロの新鮮個体は、こんなものではありません。まばゆいばかりです。
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