たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2009.10.10 アレキサンドリア 午前中にアレキサンドリアの要所を見て廻り、昼食後、カイロに引き返した。 泊まったホテルはなかな豪華なはず、5つ星だった。窓から庭を見ると、すぐ地中海。近くに瀟洒な建物が見えたので、出発前に見に行った。この付近は公園になっているようだ。アレキサンドリアの街は、ここがエジプトかと思うほど、お洒落な建物が並ぶ。そして地中海。世界共通の魚釣り。なにかのんびりしていると思ったら土曜日だった。左隅は、カイトベイの要塞といって、地震で崩れた灯台を防十字軍の要塞にしたとのこと。 市内にはチンチン電車が走りエジプトとは思われない。が、エジプトらしい街並みも。廻ったのは、カタコンベ(地下墓地)とポンペイの柱という所。また、エジプトは産油国。郊外にはガス井の炎が燃えていた。 もう一つ行ったところは、アレキサンドリア国立博物館。小さな建物であったが、中には、像、レリーフなどぎっしり詰まっていた。クレオパトラ時代の遺品が多い。写真撮影はOKだった。 長い顔は、アメンホテプ4世。多神教を一神教に改革したが、1代限りで多神教に戻ってしまった。 この博物館にあったエジプトの地図。この旅行で立ち寄った場所を記入してみた。南北1024km、90%は砂漠だ。 海沿いのレストランで昼食後、北へ220km、カイロに戻る。カイロは大都市。もちろん、高層ビルの立ち並ぶ地域もあるが、魅かれるのはちょっと古い地域。バスの窓から撮ったものでどいしょうもないが、その存在感に圧倒される。人の集まる場所には、服が吊るされ、皮を剥かれたヒツジが吊り下げられる。最後のワインは、エジプト製。エジプトでも作られているとは知らなかった。ディナークルーズで入手。飲んだ感想?残念ながら、覚えていない。 カイロでのホテルは、ナイルの畔にある米国系の近代ホテル。もうすぐ、夕日が沈む。 対岸にあるテレビ塔。夜はライトアップされた。色は一度に変わるのではなく、少しずつ回りながら変わる。ディナークルーズでのベリーダンス。ジュディオングの衣装とどちらが先か。 2009.10.11 カイロ 最終日は、エジプト考古学博物館。残念ながら、写真撮影禁止。で、写真は帰り際にとった外観の1枚だけ。ツタンカーメンの黄金のマスクも、まじかでゆっくり堪能した。それにしても、空調もないひどい建物。こんなところに人類の宝物をほおっておいていいのかと思ったほど。近々新築されるとのことだが、暴動があったときは本当に心配した。2コマ目、ホテルの前には軍隊が見張りにたっている。ホテルに入る時は、金属探知機を通り、所持品検査もあった。アスワンからアブシンベルに行くとき、車は隊列を組んで走り抜けたが、治安に手を抜けない印象であった。昼食はナイルの畔の野外レストラン。ヨットかと思ったが、さすがエジプト、ファルーカだった。 夕方の便で、成田へ。約12時間。富士山が見えた。なにげなく主翼の先端を撮ったが、エジプト航空のシンボルマークは、ホルス(タカの神様)だったことを後で知る。まるで不勉強だった。 以上で、エジプト旅行は終わります。ところで、酒はでてきても、料理のことが全く出てこないと不満のむきもあると思います。料理は、ほとんどブュッフェ形式で、ごった煮風のものばかりだった気がします。まずくないけれど、特においしいものはなかったという記憶しかありません。 P.S. 昨日(2月10日)、三浦半島昆虫研究会主催の講演会(横須賀市自然・人文博物館)に行ってきました。講演タイトルは、「身近なチョウ・ヤマトシジミの世界」。演者は石川光一氏。氏は、植物検疫のかたわらに、ヤマトシジミの生態研究を30年やって来られたとのことです。講演では、近縁種を含めたヤマトシジミの分類、分布、生態、飼育、季節型など、ヤマトシジミのすべてを聞くことができ、撮影することしか能のない私にとっては新鮮なお話ばかりでした。 中でも驚いたのは、南西諸島のヤマトシジミ(亜種ですが)の低温期型。メスは青メスどころか、オスと同じブルーになるということでした。最初、オスばかりでメスがいないと思ったそうですが、外見ではわからないがメスはちゃんとおり、「メスのふ節は5節で先端に2本の鉤爪、オスのふ節は4節で1本の鉤爪」が、決定的な雄鑑別法だそうです。 以前、私は7月の宮古島で、ヤマトシジミのメスの開翅写真を撮ったことがあり、夏でも青メス、冬になったらどうなるのだろうと思ってましたが、ここまでブルーになるとは想像もつきませんでした。 みじかなチョウにも、まだまだ知られていないことが多く、自然観察は無限ですね。 石川光一氏に感謝です。それから、yodaさん、この講演会の案内をチョウ類保全協会のメールに流していただきありがとうございました。
by otto-N
| 2013-02-11 11:23
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Comments(6)
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himeoo27 at 2013-02-11 15:10
アレクサンドリアは、
塩野七生さんの「ローマ人の物語」「海の都の物語」など に何度も登場するので興味深く↑の写真を拝見しました。 昆虫が少なく、暑すぎるのも難点ですが一度は訪問して みたくなりました。
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ムセイオンの街アレキサンドリア !
歴史溢れる美しい港町ですね。行ってみたいなあ。 石川光一氏は私の中高の生物部の先輩です。 生物部のOB会以来10年近くお目にかかっていませんがお元気のようですね。
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otto-N
at 2013-02-12 19:31
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himeooさん、昔、全部読んだはずですが、すっかり忘れてしまいました。
ここにも、ローマの円形劇場があるはずなのですが、訪問せず残念でした。ローマ劇場が大好きです。 負け惜しみに近いですが、観光地にムシがいると悲劇になるかもです。両立はムリです。
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otto-N
at 2013-02-12 19:41
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naoggioさん、ムセイオン、アレキサンドリア図書館の付属機関ですね。今、調べました。図書館に行く予定が入っていたのですが、時間が押したせいか、行かずに残念でした。お土産屋には連れていかれたのですが・・・
石川氏はヤマトシジミのことなら何でも知っています。写真を3年撮っただけの私とは大違いです。それにしても、naoggioさんの先輩とは、世の中狭いものですね。
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owlj
at 2013-02-13 14:29
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写真撮影可の国立博物館! ぎっしり感がありますが。悪くないですね。
ウーン!南北1000キロ以上‥ 頭がクラクラします。 気力と体力!! べりーダンスの迫力はつたわりますねー。 夕日のショットは何時もながら お見事!拍手!
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otto-N
at 2013-02-13 15:50
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owljさん、こういうところの展示物や、フランスやイギリスに行った(取られた)展示物が日本に来るようです。
色が残っているというのは、ホントに感激します。 カイロにある本家の博物館は、建物や展示方法に問題が多く、保存が良くないと思います。外国に行ったほうが保存状態が良く、出土国からの返還要求問題も、双方の言い分わかります。 ベリーダンスは、うーん、ですね。このショーでは、男性がぐるぐる回りっぱなしの踊り(トルコの踊り?)もありましたが、写真は割愛しました。 夕日を撮るのは、いかに退屈していたかの証しです。
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