たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2008.4.28 メルズーカ (サハラ砂漠) 朝起きてみると、泊まったコテージはプールがあり花も咲き乱れ、ちょっと古かったがなかなかのホテルだった。この日は渓谷沿いのルートで、サハラ砂漠の端っこにあるエルフードという街まで行く。 殺風景な砂礫の中のドライブ、カスバがときおり出現する。こんなところでと思った所で、子供たちがバラの花飾りを売っていた。有名なバラの産地だという。 オアシスに拡がる街を見るとほっとする。美しいと思う。 荒地の中に道路が続いていたが、とある賑やかな街で下車。絨毯の集散地らしかった。絨毯店に案内され、まったく買う気はないので適当に切り上げようとしても、「まあお茶を」と引き留められ、「もう一杯お茶を」と延々と続く。もちろん絨毯が次々と出てくる。そのうち店員の眼はすわってくるし、写真を撮りたいところだったが撮ったらただでは帰られない雰囲気。出るのが大変だった。男ばっかりの街の風景。左下はガイド氏。 砂礫地帯を抜け、大きなオアシスの街、ティネリールにやってきた。女性の集団は学校帰りのようだ。とても綺麗な街だった。 このオアシスの全景。ナツメヤシの畑が美しい。 街の先は深い谷になっており、トドラ渓谷という景勝地だった。そこの「ヤスミナ」というホテルで休憩・昼食。ビールは売り切れだった。またしても、食べる前ではなく食べた後に料理を撮る。例によって、野菜中心のタジン料理だったが、珍しく「お肉」が出た。 トドラ渓谷を後にし、また荒野の道をひた走る。2コマ目、街と街との境界にはこんな門がある。みんなピンボケだった。羊がいたり、駱駝がいたりするが、とにかく、ひた走る。左隅は、荒野にあった井戸の後。今は枯れてしまったらしい。少しずつ砂漠に近づいたらしく、砂が細かくなり風紋も。最後はエルフードの街。エルフードはアンモナイトの産地。大理石に閉じ込められた化石をテーブルや置物に加工する工場を見学。三葉虫などの化石が入ったテーブルは不気味すぎた (写真を撮らず失敗)。 エルフード近くの荒野。ときどき、道路が半分砂に埋まっている箇所もあった。 予定では、メルズーカの砂丘は翌朝に訪れることになっていたが、ガイド氏から、「夕日の砂丘はどう」と提案があり、早起きはいやなのでもちろんの急遽変更。砂丘ガイドの4WDに乗り換えた。無数の轍の向こうがメルズーカの砂丘。その向こうにサハラ砂漠が拡がっている。 砂丘まで真っ直ぐ行けると思っていたがとんでもない。平らだったのは最初だけで、すぐに大きな石がごろごろころがり、轍も深かった。ドライバーの腕と経験だけが頼り。ときどき底に岩が当たる。日本で走っている4DWのなんと軽薄なことか。4DWはこうじゃなくてはという走りだった。やっと砂丘の麓に到着し、待っているからお好きにどうぞということで、砂丘を歩いて登る。駱駝に乗って登るのが人気らしいが、砂丘を肌で感じたかった。砂の山の先には人がおり、無人の景色を撮りたかったが、なかなかそんなアングルはなかった。足跡のついていない所も少ない。というわけで、こんな写真も出しました。5年前なのでもう時効。今見ると若かったですね。 登っている途中、点々と続く虫の足跡らしきものを見つけた。そして発見。「ゴミムシダマシ」。1回見つけると次々見つかった。駱駝の糞でも食べているのか?でも、このコンデジではピントが合ったときには、もうそこにはいない。ものすごく足が速かった。写真を撮るのは諦めた。 虫を追っているうち、どんどん引き離されたが、やっと追いついた。この砂は、とても細かい。さらっさら。裸足になっても痛くない。というより裸足のほうが気持ちがいい。 砂丘のてっぺんの向こう。静かだった。もうすぐ日が落ちる。 みんな思い思いの場所に座り込み、日が沈むのを待つ。そして、落日。 素晴らしい夕日だった。ただ残念ながら、日の沈む方向はサハラ砂漠ではない。サハラ砂漠から日が昇る。つまり、ここはサハラ砂漠の西端にある。そんなことより、朝日を見るより夕日を見るほうが絶対きれい。なぜなら、逆光なので砂丘はシルエットにしか見えないはず。エルフードのホテルに着いた後、満天の星を見た。この写真、実は北斗七星。残念ながら7つ全部が写っているのはブレて、ブレていないのは1個足りなかった。 余談: 砂丘のてっぺんから麓に下りるとき、日は落ちて暗いし、裾広がりで、いくつかあった建物のうちどの建物から来たのか、方向が全く分からなくなった。なんとか見覚えのあるブッシュがあったので帰ることができたけれど、あやうく遭難するところだった。 モロッコ (5)に続きます。
by otto-N
| 2013-03-12 15:15
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Comments(4)
砂漠の落日かあ・・・
ゴミムシダマシは脚が長くて本当にすばしっこそうですね。 写真からその感じが充分伝わってきます。 遭難しなくて良かったですね。焦りますよねそういう時って。
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otto-N
at 2013-03-12 22:21
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naoggioさん、水平線の落日は日本でも見られますが、地平線、しかも砂漠は・・・です。
最初、何の足跡か不思議でした。ムシなら何を食っているんだろうとも。観光用の駱駝がその辺にいたので、糞かなと思いました。 速いことは速いのですが、デジイチなら止まって撮れると思いますが、このほうが結果的によかったのでは? 山に登ったのはいいけれど、下りはむずかしいですね。日が沈んだ後の空を楽しむどころではなく、どんどん暗くなりホント焦りましたよ。旅行会社に連絡しておこ。
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yoda-1 at 2013-03-13 12:41
本当各地にいかれていますね。
裸足で地球を確かめることができる旅行をしばらくしていない自分に気がつきました。 この辺にはアポロ系の蝶もいそうで、景観のエキゾさとともに、なにかいつかはそこにいる自分を想像してしまいます。
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otto-N
at 2013-03-13 20:38
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yodaさん、ときどき出かけてました。海外もだんだん昔ほど感激しなくなり、今は、都市(人工物)よりも、妻ともども、地球を感じる雄大な自然のある場所のほうがいいなと思ってます。南アフリカのサファリが忘れられなく、もう一度ケニアかタンザニアのサファリに行ってみたいですね。(チョウは期待できませんが)
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