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たかがヤマト、されどヤマト

2013.7.10 山梨県 アイノミドリシジミ   2013.7.12(記)

2013.7.10
連日の暑さの中、少しは涼しい山梨県の山中に、アイノミドリシジミを撮りに行った。山登りの途中で見つけた場所なのだけれど、昨年は1頭しかおらず、今年はどうかなと不安を抱きつつの片道100kmのドライブだった。

高速を降り林道の終点で車を停めて、外に出てみると、さすがに涼しい。が、登山道を登り始めると汗が噴き出す。またしても到着が9時をはるかに過ぎたので、先を行く登山者を追い越し、下草に下りているかもしれない、息せき切って道を急ぐ。ポイントについてみると、昨年、一昨年と全く同じ木の同じ位置に、翅が少し壊れた1頭がとまっていた。1昨年は下草にもいたのだが。最初は遠かったが、何度か飛び立ち、その度にとまる所を変え、少しは近い所にも来た。ただし、向きは全く同じ。日射しが強烈で、翅のスレが強調される。全開しないかと願っても、ほんのちょっとだけ表翅を見せるだけだった。
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そして、20mほど離れたところに、もう1頭見つけた。笹の斜面を少しよじ登っると、100ミリマクロの距離におりてきた。今度は大きな欠損はない。しかし、これ以上は開かなかった。風に揺られ、なかなかピントが合わない。
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2頭ともふっといなくなった。ウラジャノメが近くを飛んでいるが、とまる気配もないので、10時すぎ、ここを引き払い、クロヒカゲでも何でもいい、なんかいないかと探しまわる。目の前をゼフらしいシジミが飛んでいたがすぐ消えた。ふと、斜面の向こうに明るく開けたところが見えたので、行ってみる。下は丈の低い笹。足を踏み入れたとき、キラキラしたものが、下草で吸汁していた。動きまわり、ときどき少し飛んでは吸汁する。翅は開かないので、飛翔を撮ろうとしたが、ピントが全然だめだった。裏翅の模様からアイノミドリシジミらしい。4コマ目は、後で撮った別個体。
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下草の個体を追いかけているうち、近くで卍飛翔を行っているのを見つけた。3頭の卍だったが、すぐ上に行ってしまった。しばらくすると、また卍。目の高さ。広角ズームの17ミリ、ISO800、シャッター優先1/2500秒、-0.3EV。
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木立に囲まれた場所なので、薄暗い。シャッター優先では、背景の明暗によって写りが変わる。1コマ目だけは、あまりに暗いので300ミリズームで内臓ストロボを使用。MFでピントが合えば綺麗に撮れるが、背景が暗いことには変わりはなかった。(内臓でも静止して撮れるということは、こんなに速く切らなくてもいい?)
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向こうが明るく、シルエットになった。
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ピンボケだけどいい雰囲気と思う。
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卍飛翔が終わり、勝ち残った方は、少し高いところで開翅するようだった。全開もしたが、目より上。4コマ目は、内臓ストロボ使用。目が赤く光った。
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このポイントでは、前のポイントとは違い、よく開く。スレているのは、キマダラルリツバメと同じく、勝ち残り組の掟かもしれない。
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卍飛翔は、12時を過ぎてからも続いた。時間から言ってアイノではなくメスアカミドリと思う。EVは-0.7にした。
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せっかくよく撮れたのに、お相手は写っていなかった。
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翅表は輝きすぎてまるで色が出ていないけれど、空中戦の雰囲気だけは撮れた。
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300ミリ、内臓ストロボで撮ったピンボケ写真。MFでピントが合うのが奇跡ですね。
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12時40分。1頭だけが頭上で翅を拡げていたが、ヒメキマダラセセリを撮ってからここを撤収した。近くのガードフェンスにヒオドシチョウがいたがすぐ飛んでいった。
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林道を少し下り、閉鎖された荒れ果てた支線の林道に入ってみた。ウラギンヒョウモンかと思ったらギンボシヒョウモンのようだ。ミドリヒョウモンも多かった。おとなしい個体がいたのでじっくり撮る。
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他には、ルリタテハ、崖のコンクリートの覆いから染み出た水を吸うミドリヒョウモン、日陰に舞っていたアサギマダラ、たぶんオスだと思うが、日陰で光らないまま飛んでいったコムラサキ。
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今年も、アイノミドリシジミはこの場所にいた。それより、もっと数の多い場所(おそらくアイノではなくメスアカミドリ)を見つけたことが嬉しかった。もう擦れていたのはちょっと残念だったが、来年に期待しよう。下草の丈が短く、目の高さでぐるぐるやっているので、卍飛翔は撮りやすい。ただ、木立の間の薄暗い場所なので、ちょっと工夫が必要なようだ。開翅する高さも、目より上なので苦しかったが。

by otto-N | 2013-07-12 11:24 | Comments(0)
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