たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2013.12.2~11 アフリカ・ケニア 2013年の12月上旬、ケニアに野生動物を見に行った。2011年、南アフリカの野性動物を見て以来、機会があったらもう一度行ってもいいと思っていた。動物も、珍しい動物を見たいとかの希望はなく、広大な草原に太古の昔から、悠然と生きている普通の動物たちを見たいだけであった。 前回行ったときは、乾季。冬枯れの葉のない木ばかりなので、動物が観察しやすいとはいえ、下も枯れており何か違和感があった。チョウもほとんどいなかった。雨季だと、いつも雨とは限らないらしいけれど、緑が多いので動物を観察しにくいと聞いており、小雨季と言われる12月を選んだ。小雨季では、ときどき雨が降る程度、ほとんど晴れているとのこと。少し緑があるのなら、日本の春先のようにチョウを見られるかもしれない。ただ、野性動物のいるサバンナの中のこと、宿泊するロッジや、ゲーム・サファリの車の外に出ることができないので、チョウは撮れたらめっけもの。前回の経験でチョウ撮影はとうに諦めている。 今回は前回の南アフリカに行ったときと同じF社の少人数用パックツアー。1人からも可。エアチケット、ホテル、送迎、ガイド(今回は一応日本語ガイド)が組み込まれている。使う車も我々二人だけなので、個人旅行とほとんど変わらない。変な国への旅行には、小さな旅行社のパック旅行がとても便利。 行った場所は、ナイロビ→アンボセリ国立公園→ナイバシャ湖→マサイマラ動物保護区→ナクル湖国立公園→ナイロビ。ただ、とても広大なので、具体的なポイント、どういう道順で行ったのかよくわかっていないというのが実情です。とにかく、広い。移動時間もかかりました。 2013.12.2-3 成田発21:00のエティハド便。エティハド(ETIHAD)という航空会社があるというのは全く知らなかった。アラブ首長国連邦(UAE)の国営。UAEの首都・アブダビでケニアのナイロビ行きに乗り換え。アブダビには、飛行時間12時間ほど。明け方到着。トランジットの待合室はアラブ風の豪華金ピカ。乗り継ぎまでに5時間、足を延ばせる椅子があり一眠りしようと思ったが眠られず、なんか珍しいものはないかとうろつく。最初、人はほとんどいなかったが、そのうちいっぱいになった。やはり面白いのはヒト。リッチな方もおられたけど、ドバイのような派手な人は少なく、どちらかというと出稼ぎ風やバックパッカーの西洋人、それに中国人の団体で賑わった。アラブ装束はやはり異国情緒を感じるし、美人の寝姿もノーファインダーでちょっとね。 8、9コマ目は、待合室の至る所にある無料のインターネット装置。なんとか拙ブログを呼び出し、英文でコメント欄に書き込んだ。しかし、半角アルファベットや英数字だけのコメントは受け付けられないとのこと。ということは、外国からのコメントはダメということか。でも、入れたコメント、おかしな英文。入らなくてよかった。(クリックすると画像は大きくなります) 定刻近くになり、待合室から別の建物の移動中に見た美しいフォルムの建物。管制塔らしい。 ナイロビ行きの便はケニアに帰国する人ばかりだった。東洋人は数えるほど。窓から外を眺め、ときどき写真を撮る。離陸直後、アブダビは砂漠の中と知る。超近代的ビルが見えなくなると、延々と砂漠。美しい縞目のところもあるけれど、ほとんど単調な景色。砂漠地帯は徐々に岩が混じり、そのうち山ばかりになった。雲が綺麗だなと思ったら海。紅海か。そして、アフリカ大陸に入ると雲が増えた。雲の切れ目からときどき下が見える。ずうーっと雲、高度を下げ着陸寸前、遠くにナイロビの街とおぼしきビル群が一瞬見えた。 アブダビからナイロビまでは4時間くらいだった。空港の建物は小さくて古い。イミグレーションで指紋を取られ(外人に結構キビシイ)、外に出ると待っているはずのガイドの姿がない。1人だけいた日本人客を待っていたガイド風の男性に、我々の現地ツアー会社に電話してもらっている時、やっと現れた。Jさんと言う。駐車場が小さいため手間どったとのこと。かなりボロのトヨタ・ハイエースのサファリカーに乗って出発したのは午後3時。この旅行中、ずうーっとJ氏とこの車のお世話になる。 行先はアンボセリ国立公園。1コマ目、車に乗り込む寸前、目の前にいた鳥(ツキノワテリムクドリというらしい)。あまりにも綺麗なのであわててカメラを取り出した。車はナイロビには向かわず、そのまま殺風景な郊外の道路を進んだ。ほんと殺風景。けれど、面白い。車窓から外を撮り続ける。走っている車から目標物をファインダー越しに撮っていては、時すでに遅し。撮り逃してばかりいた。そこで考えたのは、シャッターを1/2000秒に固定し、ファインダーを見ずに通り過ぎる風景を、窓越しに連続シャッターを切ることだった。飛翔撮影の応用。これはと思ったところでシャッターを切り続けた。たいてい汚い街並みだったけど、空と雲がきれいだった。 ナイロビから1時間くらいのところで、急停車。そこで禿鷹が群れているという。幹線道路のすぐ脇、こんな所でと、早くもビックリ。近くに動物の死体が横たわっていた。 幹線道路を進む。トラックが多い。走っている車はほとんどオンボロ。速い車は次々と追い越しをかける。対向車はハイビームを点滅させるが、ギリギリまで走りぬく。我がハイエースはオンボロなので、ムリはしない。というより出来ない。ガイド氏は運転はうまいようだ。結構気を使っていた。 町を通り抜けるとき、シャッターを切り続ける。町といっても、掘立小屋としか見えない淋しい町ばかり。賑やかなのは、市場のようなところ。ここは、紫の玉ねぎと、トマトの産地らしく、街道筋にそれを売る小屋が続いていた。 トラック街道をそれて交通量の少ない道路に入る。送電鉄塔を撮ったらまだ電線がなかった。そして、前方に雲の塊。大きな山かなと思ったら、キリマンジャロだった。だいぶ近づいてきた。ひょっとしたら、すぐ雲に隠れてしまうかもしれない。走っている車の窓から何度シャッターを切ったことか。もっとも、ベストの場所で記念写真用に車を停めてくれたけど。 アフリカに来たと実感させてくれる、たぶん、アカシアの木。木の配置が決まらない。よっしゃー、やっと撮れた。 日は少しずつ傾き始め、サバンナの向こうに落ちそうだった。だけど、雲が邪魔をする。 広角1枚に収めるとこんな感じ。左にキリマンジャロ、右に夕日。 雲がほんのり赤く染められ、頂上には雪が見えるまで近づいた。 もっと近づく。しかし、キリマンジャロは雲で見えなくなってしまった。夕暮れの中、雑踏でごった返す大きな町を通り抜け、すでに暗くなってしまったオフロードのがたがた道をしばらく走り、午後7時、やっと「アンボセリ・ソパ・ロッジ」に到着。「ジャンボ!」「ジャンボ!」の声で迎えられた。 (ケニア旅行 (2)に続きます)
by otto-N
| 2014-01-04 09:22
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Comments(12)
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hemlenk at 2014-01-04 10:19
凄いところに行かれましたね(^_^;)
興味津々で拝見しています。 カケスの仲間なんですか。昔、かご抜けのテリムクドリを撮りましたが、似ていますね。 テリムクドリも、ケニアではよく見られるようです。 とにかく、キラキラの鳥や蝶がいますよね(^_^;) しかしながら、なかなか大変そうなところ、続きも楽しみです(*^^*)
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こんにちは
野生動物が見たいのでケニアまで?? 凄くスケールの大きいこと・・・びっくりです^^ ドバイ空港に雰囲気が似ていると思いましたが人は違うんですね どんな写真が出てくるのか楽しみです 蝶も撮影出来たのかな?
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yoda-1 at 2014-01-04 16:14
蝶のたくさんいるコスタリカとかでなくて、アフリカなのがなんとも渋さを感じます。
街が原色の鮮やかさですね。太古の自然に、野鳥や動物の画像がこれからも楽しみです。
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otto-N
at 2014-01-04 20:15
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hemlenkさん、カケスとムクドリと間違えてしまいました。この2つは、よく間違えます。
ちゃんと調べたら、「ツキノワテムクドリ」のようです。他の写真で「月の輪」が写ってました。 ちょっと恥ずかしいので、本文を訂正します。 写真枚数だけはたくさん撮ってきましたので、当分、引っ張ります。
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otto-N
at 2014-01-04 20:21
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さっちゃん♪さん、動物だけでなく、アフリカの雰囲気を楽しんできました。まだ少しは感受性が残っているうちにです。
空港はアブダビもドバイと似ていますが、ドバイはさすがに金持ち度が違い凄かったです。 チョウもちょっぴりありますが、一応、時系列的に紹介します。 同じような動物、そのうち飽きるかもしれませんが。
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otto-N
at 2014-01-04 20:26
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yodaさん、チョウがあまりいないのが、いいのです(負け惜しみです)。
青い空と赤い土には、原色しか似合いませんね。 町は通り過ぎるだけ、普通の町で車から降りる機会はほとんどなく、とても残念でした。 念のため、チョウはちょっぴりですからね。
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himeoo27 at 2014-01-05 13:24
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otto-N
at 2014-01-05 20:23
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himeooさん、ハゲタカでなくてハゲワシかもしれません。ハゲコウというみすぼらしいのもいます。
空にハゲワシが舞っているとき、その下には動物が横たわっています。 今回はチョウや他のムシ抜きですが、次回に登場させます。
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otto-N
at 2014-01-05 20:31
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HOUNOKIさん、キリマンジャロを含め、風景は、走っているクルマの窓から撮ったものがほとんどです。
舗装されている道路はまあまあいいのですが、サバンナのオフロードは、水平をとるだけでも大変でした。 もっとも、それも楽しかったのですが。
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Shin
at 2014-01-06 10:32
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otto-N
at 2014-01-06 19:21
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