たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2014.5.14 この日も晴れ。アオバセセリを撮りに行く。 先日は21ミリの単焦点でウスバシロチョウの飛翔を撮ったけれど、昨年使っていたタムロンの17-50ミリではどうなるかと、このレンズでの飛翔撮り。相変わらずフレームには入らないし、ピントも合わないし、21ミリとあまり変わらなかった。タムロンは重いので持っているだけで疲れてしまった。 展翅標本みたいに撮れたけれど、背景がどうもつまらない。 先日よりコミスジが増えていた。 飛翔は撮りやすく、もっと追いかけたいところ。しかし、こんなことをしている時間はないと先を急ぐ。 サカハチチョウ。 サカハチチョウはまるで撮りにくかった。背景に溶け込んで撮ってもどこに写っているかわからない。とにかく早くだめ。 川底を見下ろすように咲いていたヒメウツギ。オナガアゲハばかりでなく、一瞬、アオバセセリがやってきてすぐ立ち去った。 林道をさらに登ると、コミスジが舞う中、オナガアゲハのひそひそ話。 その少し先には、吸水集団。そっと間合いを詰める。 こういうとき、どこにピントを合したらいいのか判らなくなる。ミヤマカラスアゲハはいないようだ。 カラスアゲハの青いきらめき。 この集団の横を通らなければならない。どうせ飛び立たれるのなら、と広角で近づく。連写4枚、あっと言う間に散ってしまった。散った後、オナガアゲハはすぐ戻ってくるが、カラスアゲハはなかなか来ない。 サカハチチョウが2頭、ゆっくり飛んでいた。どうやら、オスがメスを追いかけているようだった。葉の上にとまっても、オスは先を急がない。ヤマトシジミとはえらい違いだ。すぐに飛び立ち、藪の中に潜り込んでしまったが、そのうち、出てきて近くにとまった。交尾するかと思ったら、どこかに飛んでいってしまった。1コマ目、手前がオス。2コマ目、手前がメスか?両方が翅を開いたまま、一瞬、カメラと平行になったときがあったのだが、シャッターが間に合わなかった。 2年前、ミヤマカラスアゲハのメスを撮ったことのあるミツバウツギ。目の前に、突然、アオバセセリがやってきた。望遠ズームをマクロに付け替える間もなく、飛び去ってしまった。せっかくの至近距離だったのに残念。 また来るのを願ってかなり待つ。でも、もう来なかった。このウツギ、どうやら、午後が吸蜜タイムのようだ。 もう14時半もすぎたので、林道を引き返す。先ほど、ハイカーが下りていった。ひょっとすると、吸水ポイントにまた集まっているかもしれないと、急ぎ足で下り、ハイカーをやっと追い越した少し先にじっと動かぬ吸水集団。シャッターを切りながら、少しずつ近づく。なんと真ん中にいるのはミヤマカラスアゲハだった。日陰なので全開。カラスアゲハとこんなに違うのかと思うほど燦然と輝いていた。さらに近づいたとき、気配を察したのかさっと飛ばれてしまった。 その近にいたミヤマセセリ。林道の中間点のウツギにもアオバセセリが来ていたが、2頭目が来たとたん絡んで飛び去り、残されたのはカラスアゲハ。暗かったので内臓ストロボを少し使った。 すっかり日陰になってしまった林道入り口のウツギ。2~3頭のアオバセセリが飛び回っていた。絡んで飛び去ってもすぐ戻る。遠くて暗いのでストロボ。でも複眼がシャッターを切るたびに反射してぴかっと光る。3コマ目はストロボなし。ザックにデフュザーがあったので使うべきだったかもしれないけれど、後の祭り。 ミヤマカラスアゲハは、もう少し発生が遅いらしいけれど、とりあえず1頭出てきてくれた。アオバセセリは昨年より多い感じがするが、なかなかいい位置には来てくれず、撮影がむずかしい。あまり、移動しないで、1か所でじっと待つ作戦のほうがいいのかもしれないが、他のチョウのことを考えるとそうもいかない。ここへ来ると必ず10kmは歩いてしまうので、少しは楽をしたいのだが・・・。
by otto-N
| 2014-05-20 15:28
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Comments(8)
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愛野綠
at 2014-05-20 22:05
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ミヤマカラス、ダントツで綺麗ですね。
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otto-N
at 2014-05-21 13:09
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愛野緑さん、子供だった北海道では、カラスアゲハのほうが珍しくミヤマカラスはこんなもんだと思ってましたが、並んでいるのを撮ってみると断然輝きが違い、人気がある理由が理解できました。
写真を見ると、カラスとミヤマカラスではこんなに輝きが違うのかと、私も実感しました。
もっとも並んで吸水しているところは時々見るけど、こんなに歴然と違うことはめったにないので、きっとモデルさんがよかったのでしょうね。 素晴らしい写真を撮られて、拍手、拍手
こんにちは。
この場所にはさんざん行っているはずなんですが、黒いアゲハ系のこんなに集まるシーンにはなかなか出会えません。 ミヤマカラスアゲハとカラスアゲハ、まるで比較してくださいと言わんばかりのシーン、お見事ですね。 良いシーンが撮れて羨ましいです。
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otto-N
at 2014-05-21 20:52
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ダンダラさん、ありがとうございます。
ミヤマカラスの春型の吸水シーンは今回初めてだったようです。 個体差もあると思いますが、日陰だったので輝きの帯が強調されたことも考えられます。 とにかく、ファインダー越しにその美しさにビックリしていました。 少しずつ距離を詰めましたが、遠くからではピントがミヤマカラスにしか合っておらず、一番近づいた真上に近いところでやっと他のチョウにも合いました。
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otto-N
at 2014-05-21 21:04
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HOUNOKIさん、ミヤマカラスが真ん中で、その隣にカラス、2頭のまわりにオナガアゲハ、この構図がミヤマカラスの輝きを引きたてたと思います。
脇役のオナガアゲハも破損した個体がなく、偶然とはいえ、滅多に撮れない絵になりました。 吸水シーンは、バックに難があるので好きではありませんが、構図と偶然しだいですね。
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otto-N
at 2014-05-21 21:14
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みき♂さん、以前、この近くで、11頭というのに遭遇したことがあります。
ハイカーが多いので、そのたびに散らされていつも少ないのだと思います。 1頭がとまると次々集まってくるようで、その間、人が通らなかったら大集団になる可能性があります。 チョウ写真は、偶然という要素が大きいのですが、たまには当たることもあります。
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