たかがヤマト、されどヤマト

2014.7.8 山梨県・ひき逃げ街道 オオムラサキ   2014.7.13 (記)

2014.7.8
先日は曇っていて姿を現さなかった標高1500mのクリソゼフをもう一度見に行く、東京は晴れ、山も晴れていた。

ポイント到着9時20分。アイノミドリシジミは飛んで来た。昨年と同じカエデの木。一度、別のオスを追い払っいすぐ戻ってきた。でも、目よりずいぶんと高い。そして、擦れていた。周りの木も高くなったようで、低い場所には日が当たらず、そこにはもうとまらなくなったようだ。
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10時すぎ、メスアカミドリシジミが卍をやっていたポイントに移動。しかし、卍の影は1回見ただけ。すぐ消えた。近くをさがし、梢に1頭。少し離れたところにも1頭。これがすべてだった。
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予想されたことであるけれど、ゼフのリベンジを果たせずこのまま帰るわけにはいかないので、実は、保険をかけていた。オオムラサキのシーズン。昨年、今年と横浜の公園でお会いしたミステリー作家のSさんにポイントを教えていただいていた。Sさんご夫婦は大の蝶好き。時間がとれると、北海道から沖縄まで蝶の撮影。山梨・長野はかなり詳しく、地図と航空写真からポイントを捜し出すそうだ。この日のオオムラサキの第1ポイント、樹液の出る2本のクヌギの大木。ここかなぁと思って近づくと、オオムラサキが飛んできた。あわててカメラを取りに戻り、樹液の出ている箇所を探す。目の高さに1頭だけいた。しかし、スズメバチもいないので、翅を開かず、撮影のしようもない。こんな写真を撮っているうち、飛ばれてしまった。
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その直後、当のSさんご夫婦がやって来た。(飛ばして申し訳ない。)来られるとは知らなかったのちょっとはびっくり。でも、絶好のオオムラサキ日和。ムリをしてでも来られるかもとは思っていた。しばらくオオムラサキは周りを飛び回っていたが、クヌギには来なかった。昨年までたくさん出ていた樹液がまるで少ないとのこと。オオムラサキが来ないので第2ポイントに移動。そこは、降雨後の水溜りの吸水ポイント。殺風景でどうしようもない場所だ。たしかに、オオムラサキは、何頭も飛び回っていた。でも、全然とまらない。地面にいたのは数頭のスズボソヤマキチョウ。ただし、群れていたのは、先客のクルマの前輪のすぐ隣。ちょっと飛んだところを撮ったのだが、証拠写真に終わった。
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殺風景でも翅の表を撮りたかった。
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昼過ぎ、気温が上昇したのか、日陰に潜り込んでしまった。葉陰に入ると、どこにいるのかわからなくなる。
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あまり遠征することはないので、スズボソヤマキチョウは、今回で3度目の遭遇。豆粒のようなつぶらな目と、その周りのピンクがちょっと可愛いかもしれない。
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肝心のオオムラサキ、少し離れた所に数頭、舞っているのを見つけた。近づいてみると、コンクリの車道で吸水しているではないか。前日の雨水が浸み出しているようだ。暑すぎると、日陰で吸水するのかもしれない。日陰と日向が交錯する車道。日陰でも翅を拡げ吸水するが、暗くて撮影できなかった。日向に出てきたところを狙い撮る。
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無粋なコンクリ背景ではあるけれど、さすが、日本の国蝶、美しいと思う。
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強烈なムラサキだと思う。両翅のムラサキをもっと撮りたかったのだが、この場所はクルマが絶えず行き交う二車線道路。時には観光バスもやってくる。クルマが来たら、即、撮影は中断。せっかく絶好の位置に来ても、クルマが次々やってくる。
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ふと見上げると、コンクリ壁の上の叢にオオムラサキが滑空していた。藪を掻き分け横から登ってみると、ときどき、こちらに向かって飛んでくる。広角飛翔。でも、速すぎ。フレームに入らない。入っても肝心の表翅が写っていない。なぜ、ここに集まるのか不思議だったが、すぐ近く、逆光に位置に獣糞があることが判明。何か臭うと思っていた。ここを引き上げてから、あの獣糞を撮影しやすい場所に移しておくのだったと気がつく。そうすれば、ふわふわと近づいてくるとき順光で撮れたに違いない。
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やっと撮った緑の上のオオムラサキ、とても綺麗だ。しかし、よく見るとなにか変。こんな細かい葉の上にはとまるはずはないし、左前翅がおかしいことに気がつく。実は、クルマにぶつかって飛べなくなった個体。吸水中、轢かれはしなかったものの、窓ガラスにぶつかってしまった。這いずり回っているのを拾い、側溝の草の上に載せた。でも、もう飛ぶことはできず、棘だらけの草の中に落ちてしまった。吸水するほうは命がけ、撮影するほうも命がけ、とまでいかないが、とにかく落ち着かない場所だった。「ひき逃げ街道」とあるが、より正しくは「ひき逃げ農道」、もしくは「ひき逃げ隧道」かな。午後2時、暑すぎたのか、オオムラサキはどこかに引っ込んでしまった。こちらも暑くてくたびれてしまい、撮影終了。この後、第1ポイントに戻ったが、カナブンがいるだけ。Sさん、北海道から帰ったら新しい樹液ポイントを捜すぞ、と張り切っていた。
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ゼフのリベンジは失敗。アイノ、メスアカとも、目より下には来ることはない場所のようで、来年、このポイントはもう諦めたほうが良さそうだ。何よりも、山の天気の予測が難しい。オオムラサキは、高尾山の御神木が台風で倒れて以来、新鮮な個体を撮影することはなかったので、とても嬉しかった。Sさんに感謝です。

by otto-N | 2014-07-14 17:10 | Comments(0)
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