たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2014年 6月 アカシジミが例年より早かった年だった。ウラゴマダラシジミの発生する大きなイボタの木に向かう途中、道端に水の染み出た箇所があり、ルリシジミとウラギンシジミが数多く吸水していた。散ってもすぐに戻ってくるので、簡単だろうと思って撮り始めたのだが、そんなことはなかった。外しまくりで汗だく。弱気になり置きピン位置を遠くする。遠くすると視野に入ってこないので、近くにする。近くにすると寄る前に逃げられる。この繰り返し。 もっと沢山吸水していたのだが、たった3頭。 メス探しのウラゴマダラシジミ。メスはイボタの木の奥。日陰の枝先ばかりで舞う。少しは明るい場所に飛んで来いと願いつつ連写する。 羽化後まもないきれいなメスを撮影していたらオスに見つかってしまった。2頭を追いかけたのだけれど、なんとか写っていたのは1枚だけ。それにしても暗かった。 イボタの周りはハンノキ林。ズボズボになりながらミドリシジミを探す。飛ばせた瞬間を狙うが、そう簡単ではなかった。 いつもの横浜の公園。4時半すぎにミドリシジミの卍飛翔が始まった。ひょっとしたら望遠で撮れるかもしれないと、マニュアルフォーカスで狙う。卍状態になったら、2頭とも少ししか動かない。撮れる!というわけで、ピンが来たと思った瞬間、シャッターを切った。でも、遠すぎ。 最初は高く舞い上がるけれど、そのうち、徐々に下りてくる。ただ、背景は真っ暗。でも、ピントが合うとキラッと輝く。そのたびにシャッターを切った。暗い方がかえってピントは合わせやすいようだ。(あまりに小さいので以下の画像はトリミング) 空はどんどん暗くなり、卍飛翔はあちらこちらで宴たけなわ。しかし、暗すぎる。 自然教育園名物「夏のトラフ祭り」。ムクロジの花がはらはらと散り、散策路を埋め尽くすある日、トラフシジミは路上に次々と舞い降りる。この日、開翅はずいぶん撮ったが、(あまり新鮮な個体はいなかった)、飛び立つところはやっぱりむずかしい。 下旬、山梨に泊まりがけで行く。午前11時半、メスアカミドリシジミの卍飛翔が始まった。近くに来たときは21ミリ広角で撮影した。日向と日陰を行ったりきたり。シャッター優先で撮ったけれど、暗い中に沈むか、ピカピカ光りすぎ白とびする。それに、なかなか2頭ともフレームに入らないし、入ったとしても2頭ともピンが来たのはまるでなかった。(以下、トリミング) 上から被せ気味にすると、金色っぽくなる。残念ながら1頭しかピントがこなかった。 少し離れると100ミリマクロで撮った。マニュアルフォーカスでキラッと光った瞬間に撮影するが、突然、ファインダーから消える。見失い、また捜す。置きピンとは違い、撮影しているという実感がある。 顔の表情がよくわかる。頭をひねり、お互いガンを飛ばしているかのようだ。この1組の卍飛翔が終わったのは12時20分。実に50分も飛び続けていたことになる。 翌朝、クロミドリシジミをなんとか撮影した後、曇り空の中、アサマシジミを探す。曇っていると飛ばないようだったが、ほんの少し空が明るくなったとき、やっと1頭が飛び出した。飛翔を少しだけ撮った。 梅雨の晴れ間、サッポロビール本社前。毎日のようにツマグロヒョウモンがテリ張り、(チョウおろか雀だって追いかける)、そしてときどき栄養補給。★SAPPOROのロゴを大きく入れたく、トリミング。 クロアゲハはこの花が好きなようだ。いつまでもまとわりつく。大きいチョウははみ出るので置きピンを下げるが、21ミリは少し苦手。 飛翔写真はおもしろい。動きがおもしろい。翅のしなりが写る。首をひねっている場合だってある。空中で脚を相手にからめたり、とにかく、写してみるまでわからない世界。多少ピンぼけでも、ブレていてもかまわない。翅が閉じているときでも、その浮遊感がたまらない。でも、なかなか撮れない悔しさから飛翔にハマっているだけかもしれないです。
by otto-N
| 2015-01-15 11:03
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Comments(4)
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himeoo27 at 2015-01-17 18:32
眼を飛ばしながらの卍巴飛翔する
最後のアカミドリシジミ飛翔写真 素晴らしいですね! 今年は、このようなシーン写して みたいです。
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kazenohane at 2015-01-17 20:27
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otto-N
at 2015-01-18 09:39
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otto-N
at 2015-01-18 09:45
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kazenohaneさん、ファインダーを覗きながら、片方にピントを合わせているのですが、両方に合うのはほとんどないくらいです。
数打ちゃ当たることもありますね。 もう少し2頭と真ん中に入ってくれればよかったのですが。
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