たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2015.5.6 休日だったけれど、翌週は旅行に出かけるので、早めに高尾山の麓に行く。 林道の入り口で、ばったり品川区のTさんに会い、一緒の道中となった。今シーズン3回目のばったり。いつもは自転車なのだが、遠いのでこの日はさすがに違ったようだ。この林道、高尾山の麓には違いがないけれど、裏高尾という場所。毎年、チョウ類保全協会の観察会が行われる林道だ。今年は5月17日(日)に開催予定。高尾山ではないので、採集人が入っているし、休日にはハイカーも多い。なので、平日にしか来たことがなかった。 主要目的はウスバシロチョウなのだが、林道入り口の広場には、まだ早いのか、全く飛んでいない。茫然とする。ヒメウツギのポイントに着くと、すぐにアオバセセリが1頭が飛んできた。しかし、姿の見えない日陰ばかりに潜りこんでばかりいる。ときどき顔を出すが、撮影チャンスはとても少なかった。 望遠で飛翔も狙うが、飛び出す方向が読めず、かろうじて1枚だけ。 陰から出てきても遠いところばかりで、やはりそこも日陰。後翅の橙紋だけに光りが当たる。 花が少なかったけれど、このくらいの大きさは悪くはない。 何度か近くにやってきた。このときは、比較的長時間の吸蜜。でも、近すぎた。少し下がればよかったのにと思ったのはPCで画像を見てからだった。少し上を向くと翅が金属光沢に輝く。 そして、ほんのちょっとだけ表翅を覗かせた。 アオバセセリが下の方に潜り込んでいる間に撮ったチョウたち。このポイントはウツギを上から見下ろせる。(2頭目飛来はなかったが) 林道の少し広い場所で、よたよたと飛んでいるウスバシロチョウを見つけ、後追いで飛翔を撮影する。飛んでいるとき、黒化型と判った。 背景を考慮する時間はなかった。藪の中に逃げ込まれる前に、とにかく証拠写真だ。 以前にもこの場所で、黒化型に出会ったことがある。そのときも、明るい場所にはとまろうとせず、日を避けるように、茂みの中にすぐ潜り込んでいた。今回もそうだった。黒化型はまるで綺麗とはほど遠く、まるで油紙のようだ。 1頭だけ見つけたふつうのウスバシロチョウ。とても新鮮だった。 何ヶ所かあるアゲハ類の吸水ポイントには何もおらず、その先のウツギ街道に行ってみると、アオバセセリが1頭いた。ただ、1回の吸蜜時間がとても短く、思ったほど撮れなかった。日向で吸蜜もしたけれど、順光では花は白とび。 上のほうにとまると、背景の緑が美しかった。 去られた後、しばらく待っても次がなかった。とぼとぼと林道を引き返す。歩きながら、出会ったチョウを飛翔撮り。昨年から増え始めたサカハチチョウ。まだ飛んでいるツマキチョウ。何だろうと思って撮ったら、ルリシジミのメスでした。 コツバメもいた。メス? 獣糞に群がっていたコミスジ。3コマ目の背景にはネットが写っている。平日だと年配者がほとんどだが、休日は若い人が多いようだ。でも、1日数人程度。何を採りに来ているのだろう。 白いチョウがとまったので撮ってみると、スジグロシロチョウだった。 やはり、ウスバシロチョウは1週間ほど早く、アゲハの吸水シーンも不発に終わったけれど、いつもの場所よりワイルドなアオバセセリを見ることができホッとした。1日おつきあいいただいたTさん、ありがとうございました。 雑記 先日、「月刊むし」 6月号が送られてきた。以前、ハリギリの幹にキバネセセリが産卵している画像をこのブログに掲載したことがあり、「探蝶逍遥記」のfanseabさんから、珍しい画像とのことなので、KIROKU・HOKOKU欄への投稿を勧められた。産卵に関する文献等はfanseabさんが用意してくださったので、説明文とともに投稿したらあっさり受理され、投稿者にその掲載号が進呈されたという次第です。fanseabさんにあらためて感謝申し上げます。 この6月号の表紙は、1枚の大きなフキの葉の上に、白いウスバシロチョウと黒いウスバシロチョウが開翅している写真でした。撮影者はチョウ類保全協会の永幡さん。さすがに目のつけどころが違います。感嘆しました。
by otto-N
| 2015-05-09 20:15
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