たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2015.5.22 昨年、行きそびれた野反湖にシラネアオイを見に行き、隣にある八間山(標高1935m)に登ってきた。 野反湖は、山頂にあるのでカルデラ湖だと思っていたが、ダム湖だった。一番向こうにダムがあるらしい。ダム湖とは思われない風情のあるたたずまいだった。静か。 シラネアオイの群落は八間山の登山口(=駐車場)のすぐ近くにあった。たいしたことはないだろうと思っていたけれど、どうしてどうして、あたり一面が広大な群落。白樺林を切り開いた南斜面だったので、後から移植したものとは思うが、それにしても見事だった。 色は薄いのから濃いのまでさまざま。咲き始めが濃いのかもしれない。 ロープ際にあり、撮影に手頃な株というのは意外と少なかった。これはグッド。 近くの花を大きく、背景をぼかせてみた。 ちょうど12時。静かな林の中で昼食。その後、八間山の山頂を目指す。車を運転中の山路では、エゾハルゼミが啼きウスバシロチョウが舞っていたけれど、ここはやっと雪が溶けたばかり。チョウは何も飛んでいない。花を撮りながら登る。早くもイワカガミが咲いていた。黄色いスミレが目立つ。スミレの名前はよくわかりません。 やっと芽吹き始めた感じ。山頂付近の笹のグリーンが綺麗。ダケカンバの白い枝にいつも魅かれてしまう。撮ってもしょーないと思いながらです。 突然のシャクナゲ。とても新鮮。黄色い花が登山道に点々と咲いていた(キジムシロ?)。 ツツジもサクラも咲き始めだった。 1時間半で山頂に到着。着いたころは、少しは向こうが見えた。しかし、すぐに下から噴き上げるガスで何も見えなくなった。太陽が隠れるとさすがに半袖では寒く、雨が心配で急いで山を下りた。 下りる途中、黄色いスミレの群落はないかと探したが、この程度の株しか見つからなかった。 チャツボミゴケ ガスがかかっていたのは山頂付近だけ。時間があったので、またシラネアオイの群生地に寄った。このとき、地元の方に「チャツボミゴケ公園」といういい所があり、これから行くとのことで、ついて行った。すぐ、近くかと思ったらとんでもない山の中。最初は、つまらない所に来てしまったなぁ、と思っていたが、一回りしてみると、こんな景色は見たことがない不思議な世界。激流の中の岩に苔がびっしりと張りついている。あたりは硫黄の臭いが立ち込めていた。 チャツボミゴケという苔は、強酸性の鉱泉の中でしか生きていかないらしい。 青々とした苔と水しぶき。4時も過ぎ暗かったので、テキトーにしか撮らなかったが、滝ファンには人気が出るのではと思う。もうすぐ、県の天然記念物から、格上げされるとのことで、今後、観光客が増えることでしょう。詳しくは、ここをクリックしてください。→☆、☆☆。 シラネアオイの小さな群落は、白馬岳の登山道の脇で見たことがあったけれど、ここのは斜面全体と言っていいほど大きかった。林を伐採して人工的に増やしている感じがしたが、おそらく、木が成長し日陰になると育たない植物なのだろうと思う。この花の絨毯を遠目に見ていたら、別の花を連想してしまった。
by otto-N
| 2015-05-25 21:44
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Comments(2)
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maximiechan at 2015-05-26 19:50
そんなに遠くない処にこんな素敵な風景が広がっていることを全く知りませんでした。
野生のシラネアオイは尾瀬、谷川岳、白馬などで見ています。 ここのは「移植したものとは思うが」と書かれていますが、それにしても見事ですね。 黄色い菫は私の大好きなオオバキスミレです。ただし、これは標準的なものではなく、ナエバキスミレと呼ばれる谷川岳などで見られるものと似ています。
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otto-N
at 2015-05-27 09:30
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maximiechanさん、あたり一面を埋め尽くすシラネアオイは圧巻でした。
移植については想像ですが(笹を刈りこんである)、厳しい山の中、相当の苦労があったと思います。 手元の簡単な図鑑にはオオバキスミレが載っていましたが、バリエーションが多そうですね。 黄色いスミレを初めてみたのは、越後川口のSAで、かなり大きな群落でした。
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