たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2015.6.21 雨の日曜日、翌月曜日の新潟・中越地方は晴れとの天気予報。急遽、山麓近くの宿を予約し、午後、小出に向かった。宿に着いたら雨は止んでいた。その夜の天気予報でもピーカン。安心して眠りにつく。登る山は、新潟・福島の県境にある浅草岳(1585m)、山頂付近で咲き始めたというヒメサユリが目的。 夕方、宿の周りを物色。切り残された菖蒲?とスジグロシロチョウ。付近の雑木林はクルミの木ばかりだった。 2015.6.22 朝、起きてみると、何と雨。朝食中も止まず、とりあえず、10kmほど離れた登山口はどんなところか見に行ったところ、雨は止んでいた。駐車場には10台ほどの車。他府県ナンバーが多い。空は暗いものの雨は降っておらず、登れるまで登ってみようと決心したのだが、登るつもりで来ていなかったので、食糧はあったけれど水がない。急いで、1車線の道を引き返し水を買ってきた。登り始めたのは9時40分。例によって、花を撮りながらの登山。木の白い花、スミレ、ホウチャクソウはきちんと撮っておくべきだった。 「浅草岳登山口」としか表示されていなかった標識 (ネズモチ平登山口のはず。ちゃんと書いて欲しい)から、登山道に入る。しかし、ドロドロのぬかるんだ道。全然楽しくなく、小さな川にぶち当たったところで、小雨が降ってきたので、諦めて引き返す。登山口まで戻ると、空が明るくなり、そのへんを散歩するつもりで、舗装された林道をぶらつく。標高は1000mほどと思うが、至るところに残雪。さすが、豪雪地帯。妻が見つけた気色の悪い巨大生物。体長15~20cm。どうやらナメクジのようだ。かなりビックリした。完全に雪で遮断されている箇所も。空は少しずつ明るくなり、対岸の守門岳らしい山も見えてきた。 水滴で濡れたサンカヨウ。とても嬉しい出会いだった。 林道のドン詰まりに、立派な看板があった。この桜曽根登山口から山頂まで2時間。時計を見ると、まだ11時。登ってみることにした。 道がぬかるんでいたら引き返すつもり。しかし、大きなブナの木もあり、乾いた尾根筋の楽しい道だったので、そのまま登った。チゴユリとギンリョウソウ。このムシは不明 (暗いので何回シャッターを切ったことか)。 ぬかるんではいないが、だんだん斜度がきつくなったが、花がときどきあるので退屈はしなかった。ユキザサ、白い木の花、コイワカガミとオオイワカガミの差は判らない。多かったのはアカモノ。 樹林帯を抜けたが、依然、ガスが漂う。 水滴をテーマにした。しかし、その割には撮影できず。アカモノ、ウラジロヨウラク、モミジ。初々しいゴゼンタチバナ、初めていいと思った。 濡れたツバメオモトの透き通った花弁。絶品。 向こう側が少し見えるようになってきた。しかし、まだガスは晴れない。 1つ目のピークを越えたら、突然のヒメサユリ。登山道の両脇に点々と咲いていた。 ミツバオウレン、開きかけのゴゼンタチバナ、ウラジロヨウラク、ツマトリソウ。 次のピークにもヒメサユリ。 濡れそぼるヒメサユリ。色が微妙に違う。 良く整備された木道を登る(ただし、分岐点以外の標識がなく、ちょっとつらい)。ミツバオウレンの群落、まだ新鮮なタムシバ(?)。雪渓を横切った先に分岐点があり、さらに少し進むと雪の急斜面。先が見えない。 そして、やっと山頂直下の湿原。湿原の花たちに混じって、ヒメサユリもところどころに咲いていた。濡れたワタスゲ、コバイケイソウは大きくアップにしたときが美しい。エンレイソウの蕾。 この湿原から少し登ったところが山頂。尾根道伝いにヒメサユリが咲く。綺麗な花を選んで撮る。中でも、少し色のうすい4コマ目が絶品だった。 登山道脇のヒメサユリ。もっと絞って撮るべきだったし、登山道も入れるべきだった。 山頂で昼食にしようとしたら、人に寄ってくる小さな虫が多すぎ断念。下の湿原の木道で休憩した後、下山開始。ガスが薄くなったが、一瞬。帰りはステッキを使ったほうが楽。特に急斜面での必需品。 最初に出会ったヒメサユリを再撮影。来るとき撮り損ねた黄色いスミレ(オオバキスミレ?)をついでに撮る。 登ってきたときより、天気はよくなっていた。 最後のピークでやっとチョウの影。たぶんヤマキマだろうなぁ。大きなカタツムリは久しぶりだった。マイヅルソウの群落。 登山口まで降りてきて、駐車場までの林道を下る。ときどき、木の上をシジミチョウが飛んでいるが、正体不明。湧水の横で2人の女性がデジイチで熱心に撮影していた花。仲間に入れてもらう。アズマシロカネソウ (知りませんでした)。花弁の1枚だけがムラサキ。とても可愛い花だった。 ピーカンと信じて急遽、浅草岳に登ったのだけれど、天気予報は大外れ、小雨混じりの曇り空だった。途中で雨が降ってきたら引き返す予定でいたが、途中、色々な花が咲いていたおかげで、頂上まで登ってしまった。頂上付近にしかないヒメサユリもよかったけれど、雨に濡れた花々がとても印象的だった。特に、サンカヨウとツバメオモトの透き通った花弁の美しさは絶品、忘れられないものとなった。
by otto-N
| 2015-06-27 20:36
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Comments(2)
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maximiechan at 2015-06-27 21:53
こうやって無事に下山し、写真を眺めれば、雨もまた好しですね。
私は先日、福島県の湿原でヒメサユリの美しさに感動しました。 ここの山は沢山の花が咲き誇っていて、壮観だったでしょうね。 最後のアズマシロカネソウ素敵です。私も知りませんでした。
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otto-N
at 2015-06-28 19:46
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maximiechanさん、花は、晴れた日より曇った日のほうが、しっとり撮れていい感じでした。
昨年、南会津の高清水自然公園という所で、ヒメサユリの大群落を見ましたが、ちょっと人工的で腑に落ちませんでした。 花の数は少なくても、山頂のヒメサユリは格別ですね。 アズマシロカネソウの花は数ミリしかなく、地味なので見つけるのが難しいと思いました。
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