たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2015.6.24 前々日には、この地から国道でつながっている新潟県境の山に登ったのだけれど、2日間好天が続きそうなので、この日、新幹線と在来線を乗り継いで2年ぶりに奥会津のキマダラルリツバメに会いに行った。 現地に着いたのは午後2時半すぎ。晴天で気温が高いので、キマルリが出てくるのは4時過ぎだろうと、駅近くの民宿に荷物を預けてから、ヒメシジミのたまり場に行ったけれど、ヒメシジミはすでにボロボロ。捜してもメスでさえ綺麗な個体は見つからず、そうこうしているうちにすでに3時半。あわてて、キマルリのポイントに汗だくになって駆け付けたころには4時になっていた。ポイントは話に聞いていたとおり、桐の木が1本残されただけでがらんとしており淋しい感じだった。誰もいないなぁと思っていたら、道路脇の日陰に見知った方々が(雪国茶屋のTさん、チョウ類保全協会でボランティアされている杉並MさんとIさん、作家の柴田さん夫妻、春日部のSさん、他初対面の方1名)座り込んでいた。まだ、キマルリは全然出ていないらしい。間に合ってよかった。 とりあえず、近くのヒメジョオンのところに行ったところ、ヒメシジミに混じってキマルリがいた。しかし、すぐロスト。そろそろテリ張りの時間ということで、ポイントに行くと、遠くでオスが飛び回っていたがすぐ消えた。そのかわり、メスがもっと近くで見つかった。 しばらくじっとしていたけれど、少し飛んではまた別の場所にとまる。いい位置にきたので撮っていたら、ヒメシジミが飛んで来てすぐ近くで翅を拡げ始めた(ちょっと邪魔)。 もう少し寄って、キマルリだけを切り出したのがこの画像。大きすぎた。 ときどき翅を拡げる。 裏はかなり綺麗だったけれど、やはり少し傷んでいた。 メスは初めてだった。真っ黒でとてもいい。表の縞模様が少し透けるのもいい。 あちこちでオスが飛び始めたのは午後4時10分。しかし、とまっても、近寄る前に他のオスを見つけ飛び去ってしまう。追いかけ合いが落ち着いたころには数が激減していた。それも同じ個体だ。このオスは強いのか、飛んでいってもまた近くに戻ってきて、すぐ翅を拡げる。これも傷がある。 飛び方からオスと判るけれど、真っ黒。メスと変わらない。とまってもすぐ翅を拡げるので翅裏を撮るチャンスは少なかった。やっと撮れ、オスと確認。 ほとんど青鱗粉のないオスだった。飛び立っても、すぐ戻ってきて翅を拡げる。 寄りすぎて、残念ながら、尾状突起までピントがあわなかった。これも、裏の縞模様が透けて見える。 黒化型ではなくて、普通のオス。1コマ目はこの日のオス第1号。2コマ目、きれいだったが、すぐいなくなった。3コマ目、ヒメジョオン吸蜜に来ていたが、吸蜜中を撮り損なった。 テリ張りが始まるころのオスは数が多いけれど、だんだん減ってくる。遠くまで追いかけて追っ払い、また戻ってきたほうが勝ちというわけだ。強かったのは、先の黒いオスと、この美麗なオス。この2頭だけが、少し距離を置いた所に舞い戻ってきていた。(この画像は、右隣の葉にハエが写っていたので、しかたがなく涙のトリミング) 最初は、ずいぶん青が薄いので古びた個体だと思った。ピントは合っているし、傷もほとんどないのに、パッとしない変な個体だと思った。でも、じっと見ているうち、裏の縞模様も透けて見え、なかなか味のある個体に感じられた。 4時前までは太陽がカンカンだったのだが、テリ張りするころには、太陽は雲に隠れ、ときどきしか出てこなかった。ルリ色に輝くには太陽にカッと照らされることが必要なのだが、この個体は、照らされても、それほど輝かなかった。もっと低い位置から撮影すると、輝いたかもしれないが。(左、日射あり、右、日射なし)。 とまって、翅を開いて、位置を変える。 何度何度も戻ってくる。 薄日の当たるヨモギの葉の上で。 隣を見たら、ヒメシジミ。 正方形でトリミングしてみた。 しかし、普通のほうがいいようだ。 「オスの2つの型は撮ったし、メスも撮った。交尾が撮りたーい」と春日部のSさんがおっしゃる。「それでは、探してしんぜよう」と言ったわけではないが、見つけた。数回シャッターを切り、みなさんを呼ぶ。後で、斑紋を照合した結果、メスは先ほどのメス。オスは、最後まで残っていた黒化型でも美麗型でもなかった。テリ張りに勝った2頭のオスとしては、とんびに油揚げをさらわれた格好ですね。 交尾を撮影しているころ、少し離れたところで、開翅していたオス。2頭目の黒化型と思ったが、右後翅に刀傷。先ほどと同じ個体だった。 宴も終わり、1人2人と去って行った。私は近くの民宿、柴田さんご夫妻は会津若松に宿泊の予定。まだ、キマルリがいるかもしれないと別のポイントに急ぐ。まだ、キマルリがいた。少なくても2頭。そのうち、1頭は青い筋が少しだけある減退型だった。最後の撮影は午後5時57分。 (翌日に続きます)
by otto-N
| 2015-06-30 16:44
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Comments(2)
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