たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2015.9.3 久しぶりの青空、友人から誘いを受け、モンキチョウが時には7頭も連なるという河川敷に行く。場所は葛飾・柴又の矢切の渡しのある江戸川河川敷。すなわち、今年の3月にモンキチョウを追いかけまわしていた河川敷の対岸。実は、北海道から出てきてから、柴又の帝釈天には一度も行ったことがなかった。京成線の柴又駅で降り、まずは帝釈天に。さすがに平日の午前とあっては人は少なかった。あわよくば、そのへんを飛んでいるヤマトシジミを撮ろう思っていたが、道端にはカタバミの1つもなく、徒労に終わった。 帝釈天の裏の路地を5分ほど歩くと河川敷に出る。堤防にはモンキチョウが舞っていたけれど、時間が早いせいかメスに絡むオスは見られず、単独のオスを追いかけたが撮れず。とりあえず、川畔まで出ることとし、枝垂れヤナギのある場所へ行くと、地べたでコムラサキが吸水していた。が、とても敏感。300ミリでさえこれしか撮れなかった。翅を開く気配が全くなく、飛び回るところを撮ろうとしても、空撃ちばかり。当たり前だが速すぎる。 姿が消えたので、近くを飛び回っていたヤマトシジミを撮る。レンズは15ミリ、木陰なのでLED2個(LPL:VL136)を装着した。 上の3枚を2400×1800ピクセルにトリミングした(その後圧縮するので写りは悪くなる)。一応、細部まで撮れてはいるけれど、ストロボを使ったような翅の煌めきはなかった。 ただ、ストロボでは最初の1発目しか撮れないけれど、LEDは連続で撮れるのが強み。11枚連続で撮った中の6枚。 1枚に翅裏、翅表、半開翅が撮れたのは初めてかもしれない。15ミリで置きピンは25cm位なので、チョウが少し小さい。色も出ないので日陰は難しい。実際には、コムラサキは去ってはまた吸水に戻って来るということを繰り返していたので、ヤマトはコムラサキがいない間に撮っていた。 コムラサキは、吸水に邪魔されたとき(撮影者とクルマ)、近くの柳の3mほどの所にときどき休んでいた。じっと待っていると翅を少しだけ開く。しかし、ムラサキ色は出ない。 吸水に降りてくると追いかける。ファインダーに入る感じがしないので、置きピンは50cm。少しトリミングしたが、運良くば、こんな感じで入る。 背景は砂利なので、2400×1800ピクセルのトリミング。でも、ピントが来てもなかなかムラサキが入るものではなかった。 何度目かの休憩。あいかわらず、開翅は少しだけ。 これまでコムラサキは普通の柳でしか見たことがないような気がする。枝垂れ柳の背景はなかなか趣があってよろし。少し寄って撮ったら、後ろがここまでボケてくれた。(チョウが大きすぎるが) コムラサキは、撮影者に危害は加えられないと見たのか、あるいは、これ以上吸水に我慢できなかったのか、近寄ってもすぐ逃げなくなった。周りをぐるぐる回る。置きピン35~40cm。 ノートリではチョウはこの大きさ。 ムラサキが輝いた1枚。ピンはイマイチ。上の2コマ目の次の画像だった。 置きピン30cm。ピントが胴体にしか来てなかったけれど、いい感じに撮れた。 コムラサキはついに行ってしまい、というか、こちらが疲れたころには、12時も過ぎていた。そろそろ、土手ではそろそろモンキチョウの求愛行動が見られる時間。堤防に移動した。 (江戸川河川敷 (2)に続きます) P.S. 雨ばかり続き、うとうととしながら、本田計一・加藤義臣編 「チョウの生物学」 (東大出版会)を読んでいたら、606ページに、こんなくだりがあった。書かれているのは海野さん。 「長時間追いたい場合は、最初はあまり近づかずにチョウをおどさないようにする。チョウは眼がよくみえるから、おどさなければ相手がこちらをあまり気にしなくなる傾向がある。こうなったらしめたもので、1時間くらい追って撮影というのも可能である。」 過去のコムラサキを撮影した時を思い出した。コムラサキに関しては、全くそのとおりだった。
by otto-N
| 2015-09-07 16:48
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