たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2015.10.30 自宅近くではカタバミが雑草としほとんど引き抜かれ、ヤマトシジミがいても背景に難ありという状態になってしまった。そこで、葛飾の友人にSOSの緊急メールをしたところ、江戸川の河川敷に群落があるとのことのこと。早速、行ってみた。 江戸川は東京都と千葉県の間に流れているが、東京都側の河川敷は草刈りが行われたばかりで、芳しい状態ではなく、行った先は橋を渡った千葉県の松戸。河川敷の堤防の上の遊歩道を歩きながら、カタバミとヤマトシジミを探す。草丈30cmほどの斜面にところどころカタバミが咲いており、すぐに青いメスが出迎えてくれた。曇り空、絶好の光加減だった。 すぐ飛ばれてしまい、2頭目がすぐ出てきたけれど後が続かず、飛んでいるオスの飛翔を狙うがまるでダメ。それにしても、翅脈が真っ白なオスはとてもきれいだ。 メスは見つからないので他を探す。上流側に少し移動したら、友人が黄色い花で吸蜜しているメスを見つけた。前翅前縁に青鱗粉が載っておらず、スーパーブルーではなかったが、レベル4。このころには、曇っていた空が晴れ始め、せっかくのブルーが出ない。 吸蜜の場所を少し変えたので、それに合わせて回り込んだとき、少し薄日になった。その瞬間、青面積が広いだけが取り柄のブルーが、デリケートな、素晴らしいブルーに変化した。 この個体が去った後、場所を少しずつ移動しながら、ヤマトシジミを探す。オスはもう探雌飛翔で飛びっ放し。メスは突然飛んで来る。摺れたオスも青く見えるけれど、飛び方が全く違うのですぐ区別できる。草刈りが入った斜面もあり、なかなかスーパーブルーは見つからず、レベル3の個体ばかりだった(4コマ目は3.5かな)。レベル3と言っても、曇り空であれば、冒頭の画像。ファインダーの中のリトル・コスモス。 午後1時半。晴れて気温が高いせいか飛び回っていたオスもほとんどいない。そんな中、突然、足元にやってきた少し大きめのメス。スーパーブルーだった。 少し飛んでは翅を拡げていたが、堤防の向こうへ行きそうなことがあった。かろうじて刈りとられた歩道脇の草地でとまり、開翅。このアングルのブルーはとてもよかった。背景に負けていない。 そして、再び堤防の内側へ戻る。ときどき、カタバミのある茂みに潜り込む。産卵している風だった。この個体は、こんな明るい中だというのに、ブルーが色褪せない。 影を作ると翅を閉じてしまう。そこで、友人に影を作ってもらい翅を閉じる寸前に撮った。無理やり作った影の中では、なぜか色合いが曇天のときとは違うけれど、やはり、こちらの星屑を散らしたような淡いブルーのほうが美しい。 逆光シーン。道端の柵の下にとまったので、この位置からしか撮れなかっただけなのだけれど。 翅の開き方がちょっといい感じだった。やはり、レベル5か。そうすると、レベル6が存在する。 最後のシーン。ブルーが、これがヤマト?と思うくらい鮮やかに輝く。 スーパーブルーが去ったのは午後2時。少し気温が下がり始めたせいか、再びオスの探雌飛翔がはじまり、真っ白な翅脈を撮りたくて、斜面を駆けずりまわった。 (ヤマトシジミ(2)に続きます)
by otto-N
| 2015-11-03 20:02
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Comments(4)
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himeoo27 at 2015-11-03 20:21
ヤマトシジミ寒冷型蒼雌
「スーパ-ブルー」にこだわった 素晴らしい写真の数々を堪能しました。 ことのほか最後のコマヤマトシジミとは 思えないほど綺麗ですね!
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otto-N
at 2015-11-04 17:36
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otto-N
at 2015-11-04 17:53
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kenkenさん、さらに、黒縁が限りなく細い「ミラクルブルー」というのがいます。
ブルーの色合いだけがオスと違うだけという感じです。 しかし、晴天の時にしか撮っていないので、本当の実力はわかっていません。 アサマシジミだと晴天でもブルーがしっかり撮れますが、ヤマトシジミは「明るい曇天」限定ですね。 この季節、完全に曇りだと寒くて出てこないというのも困りものです。
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