たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2016.3.31 このところ寒い日が続き、東京の桜も開花直前でお預け状態。聞くところによるとギフチョウは出ているが、豆ザクラはまだ咲いていないらしい。毎年、この豆ザクラの開花を待ってギフの里に出かけているのだが、満開となりそうな次週は天気予報が芳しくなく、思い切ってギフの里に出かけた。 高速道路を下りると、例年満開のソメイヨシノが出迎えてくれるが、花はまだ3分咲きだった。9時すぎに駐車場に着き、登山口の豆ザクラを見るとまだ2分咲き程度。ここは午後から来るとして、少し奥のスミレと梅で待機する。梅はほとんど散っていたが、残った花は比較的元気なので、ギフは来ると確信していたが、一向に飛んで来ない。スミレも昨年の雪害以来、ずいぶん少なくなったが快復はしていない。10時すぎ、Sさん夫妻がやって来た。駐車場のパンジーで吸蜜していたとのこと(えっと驚くパンジーギフ)。そこで、下の集落のほうに行ってみたところ、その途中のこんな所でいう場所で、この日の初ギフ。 一応、証拠写真が1枚撮れたので、梅の場所に戻ると、ギフがすぐにやってきた。まずは、下草で一休み。 それから、梅の花へ。しかし、翅が透ける位置でしか撮れなかった。黒帯がぼやけているので、ピンボケかと思ったけれど、光りの反射具合で黒さに濃淡がついたようだ。 その30分後、再びやって来た。 下にも降りて、全開するが・・・。 梅の枝の上で休む。枝の隙間を探すのに苦労した。 飛んできても梅に来るとは限らない。この個体は、少し翅を休めてすぐ飛び去ってしまった。 梅の周りには、ポツポツとスミレが咲いており、もちろん群落もあり、ギフが訪れる。しかし、ここにとまったら絵になるというスミレの群落には近寄ろうともしない。吸蜜するのは単独に咲いているスミレだけ。花にとまると、翅をいったん閉じ、ちょっとしてから開翅する。が、長くは開いてくれない。すぐ次の花を求めて飛び去ってしまう。マクロはムリ、300ミリでしか撮れなかった。 枝被り、葉被りばかり。構図選びなんて贅沢なスミレでの吸蜜。ピントを合わせるのがやっとでボツの山だった。 何度かスミレにやってきたが、訪れるのは同じ花のようだった。 この梅の木の周りには、スギタニルリシジミもおり、ギフが出て来る間、みんなで撮っていた。緑の葉の上もいいけれど、スギタニは杉の枯葉の上がよく似合う。 スギタニの飛び方はゆっくりだ。広角飛翔は簡単と思って追いかけるが、なぜかフレームに入らない。太陽の向きと背景と人を気にしすぎたかもしれない。 雑然とした背景なので、被せ気味にはシャッターは切らなかった。でも、上からも撮るべきであった。 同じ吸水個所に舞い戻るので、みんなで座り込んで望遠飛翔を撮る、私は全部ピンボケ。ギフがやって来る間、スギタニを撮ってはモニターを見つめる。午前中はこんな時間が長く続いた。誘い合わせて来たわけでないのに、久々に会う面々、ギフよりスギタニ。変な仲間だった。 午後、マメザクラの所へ行ってみると、朝より花が開いており、5分咲きまでになった。しかし、午前中、何度かギフがやって来たということだが、まるで来ない。あまりにも手持ち無沙汰なので、ヒオドシやテングを撮る。ヒオドシが吸蜜しているこのマメザクラ、昨年に気がついたが、枯れ枝が絡んでいる箇所が多く、ギフがとまって絵になる部分は少ない感じだ。細い幹も根ごと斜面からずり落ちているようで、元気がない。 民家の庭先にあわただしい人の動き。遅ればせながら行ってみると、羽化直とおぼしきメス。枝の隙間から横顔を撮る。少し前には開翅していたようだ。 もう1本の小さいほうのマメザクラにミヤマセセリが来ていたので、マクロで飛翔の練習をする。 フキノトウで吸蜜後、飛んだルリシジミ。カメラを長い時間構えて待った甲斐があった。(300ミリ) そのうち、薄雲が拡がり始め、気温も下がってきたので、3時すぎに撤収。朝来るときは、高速から、そんなに桜は目につかなかったけれど、帰りにはほぼ満開。この日、一気に咲いたようだ。
by otto-N
| 2016-04-03 10:43
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Comments(14)
ギフチョウ撮影おめでとうございます。
神奈川のギフチョウはいろんな模様があるんですね。オレンジの一部が黄色になってるのが面白かったです。 スギタニルリもミヤマセセリもギフチョウの合間に撮れるなんてうらやましいです。
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こんにちは! ギフチョウの季節がやって来ましたね!
私も4月から毎日が日曜日に成りましたので、早速と思っていたのですが・・・ 天候が思い通りに成らなくて(当たり前?)足踏み所帯です。 水曜日は晴れそうなので行ってみようかな・・・? 暇人1年生は、閑の使い方と写真が下手糞です。 先ずは、ご挨拶まで!!
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haruchan-memocho3 at 2016-04-03 18:40
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otto-N
at 2016-04-03 20:08
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まつみさん、ありがとうございます。
ここのギフは色々ないきさつがあるようで、バンドの噂を聞いたことがあります。 そのようなことを度外視しても、ダンダラさんが撮られた個体は、初めての画像で貴重なことに変わりはありません。 他にコツバメもいますよ。 それより、ここは関東の顔見知りが初顔合わせできる貴重な場所です。
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otto-N
at 2016-04-03 20:15
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hanaoyajiさん、今週の水曜日、晴れたら絶好だと思います。
ギフが出て来ない間は、他のチョウもいるので楽しいと思います。 私は、リタイア後、妻に一日中家に居られても困るという理由から、チョウを撮るようになりました(笑)。 チョウの他、花や自然の風景や、色々撮影なさってください。
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otto-N
at 2016-04-03 20:20
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春さん、こんばんは。
このところ、山に登らず、里に張り付いてばかりで、シルバー組の一員になってしまいました。 やはり、ワイルドな写真は登らないと撮れませんね。 反省しております。 また、どこかでお会いできると思います(飲み会以外で)。
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fushiginomori at 2016-04-04 10:26
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kitakan48
at 2016-04-04 17:10
こちらのギフ発生地は、いろんな花にギフがくるということで、たくさんの皆さんがいかれているようですね。
スミレでの吸蜜は絵になる場面ですが、なにぶんにも長くとどまっていてくれないところが悔しいところですね。 それでも、しっかり撮影されていてお見事。 相変わらず切れ味のいいショットで、ため息をつきながら拝見いたしました。
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tamayam2 at 2016-04-04 19:42
ずいぶんご無沙汰しておりました。Tamayam2です。
ギフチョウやヒメギフチョウが見たいなぁ~とFace BookのTakaradaさんに言ったら、『僕の師匠が最近 見たらしいよ~』とこのリンクを教えてくれました。 (笑)Takaradaさんは、毎日のように教育園に行って いる人ですが、まだ会ったことはありません。otto-N さんは、ひたすら真面目にUPしておられますね。私も もっとまじめにやりましょう!懐かしくて、コメント させていただきました。お元気で!
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otto-N
at 2016-04-04 20:26
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fushiginomoriさん、ついにトラフを撮りましたね。
このところ、その公園に行ってませんが、トラフがうまく撮れない時には、やはりギフに行けばよかったと後悔しておりました。 次は、心置きなくギフですね。 今回は、最後のルリが一番です。
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otto-N
at 2016-04-04 20:37
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ダンダラさん、オスは巡回しているようなので、個体数は多くはないと思いましたが、急に気温が上がったので2日違いは大きいかもしれませんね。
5枚目は6枚目と同一個体なので、写った角度によるものと思います。 そう言えば、昔、尻尾が2つに見える画像があったことを思い出しました。 スギタニ、ありがとうございます。
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otto-N
at 2016-04-04 20:45
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OTTOさん、山頂にはオスが集まり、登らなくてもいい山麓には花があり、関東で一番近いので皆さんが集まるという場所です。
カメラマンが多いので、1頭に10人超という場合もあります。 人が多く近寄れないので、望遠で撮ってますが、300ミリの単焦点は解像力はマクロ並みなので、常用しています。
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otto-N
at 2016-04-04 20:53
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Tamayam2さん、そうですか!Takaradaさんとは教育園でいつも顔を合わせていますが、師匠でもなんでもありません。
2人とも飛翔好きなので、気が合います。 宿題を貯めると後で大変なので、写真を貯めないようにしております。
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