たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2016.7.11 続き 常念小屋に入る前に小屋の前にあるテーブルで、それまでの18-135ミリを300ミリに交換していたら、すぐ近くに、1頭のタカネヒカゲが飛び出した。ハイマツのの中にとまるがなかなかピントが合わない。 飛んだので慎重に近づいたが、寄りすぎた。しかも逆光。 とりあえず撮影はできたので小屋で受付を済ませてから、少し上に登る。常念乗越からは、槍ヶ岳はこんな風に見える。 常念岳。岩の間にハイマツが茂っているだけの完全な森林限界。ハイマツに近寄ると驚いたことに丈は30cm程度。よほど風が強いということか。 タカネヒカゲは、時々登山道に飛んで来た。しかし、とまったあたりに近寄ってもどこにいるのかさっぱり判らない。近づくと飛ばれ、何だ、そこだったのか、と失敗してばかり。近づいても敏感ですぐ飛び立つ。マクロ代わりの18-135ミリで撮るのは諦め、300ミリで撮ることにした。やっと撮ることはできたけれど、かなりスレていた。 追いかけては飛ばれるが、みんなスレばかり。深追いせずに新鮮なものを探すが、見つからず、嫌気をさす。4コマ目は比較的新鮮だったが、この後飛ばれてしまう。ひよっとしたら、スレたのはオスで新鮮なのはメスかもしれない。タカネヒカゲの飛ぶスピードは速い。ヒカゲチョウというよりセセリチョウ。飛び方もセセリに似ている。 ときどき、2頭が絡み、横っ飛びに飛んで行く。オス同志のテリ争いか。飛翔は撮れそうもなかったけれど、標準ズームから替えた15ミリでトライした。かろうじて1頭が写り、その向こうにちょっとだけの槍ヶ岳。 風景はこんなだ。手持ちで撮ったいい加減な3枚のパノラマ合成なので、デフォルメされているが、左に常念岳(2857m)、中央のはるか彼方に槍ヶ岳(3180m)、右に横通岳(2767m)。その麓の赤い屋根は常念小屋。午後は、槍ヶ岳方面は逆光。撮影するなら午前中がよさそうだった。 登山道の脇にはミヤマダイコンソウが少し咲き、低いハイマツの茂みにはシャクナゲが咲いていた。ハイマツの上にはミヤマモンキチョウが飛んでおり、こちらにも時おりやって来る。ほとんど飛びっ放しだが。ミヤマダイコンソウで一瞬吸蜜した。しかし、撮影できず。 ミヤマモンキチョウはとまることなかったので、撮るのを諦め、スレていないタカネヒカゲを探していたのだが、突然、目の前で、ミヤマモンキのオスとメスが絡んだ。急いで、AFからMFに切り替えピントリングを回す。それにしても近すぎた。この後、急に遠くに飛び去ってしまう。残念。 ミヤマモンキの雌雄の絡みは、予期せぬことだったので、咄嗟に15ミリで撮影することは思いもつかなかった。今度は15ミリで撮影しようと思っていると、次のチャンスはすぐやってきた。足元のハイマツを踏まぬように近くに来るまで待つ。そして、撮れた。 背景に槍ヶ岳。逆光で露出オーバー、白とびしたがピントはOK。午後2時30分、カンカン照りの中、チョウも暑くて飛ばなくなり、走り回ったせいか喉がカラカラ、撮影をいったん終了し、また3時ころ出撃しようと、小屋に戻る。 ★東京に戻ってから、ミヤマモンキチョウの画像を見ていたら、何か変。オスは普通のモンキチョウであることに初めて気づく。標高2500m、こんな高い所にも飛んでいるなんて信じられなかった。ただ、メスがオスを追って、翅の動きを同調させ、ゆっくりと飛ぶことは、普通のモンキチョウと変わらなかった。 (常念岳(4)に続きます)
by otto-N
| 2016-07-22 18:20
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Comments(2)
山小屋はハイシーズンは部屋とかトイレとかの問題もあって、覚悟がいりますね。
空いていてよかったですね。 常念の広々とした風景、素晴らしいです。 槍背景の飛翔は貴重な思い出になるでしょうね。 ミヤマモンキとモンキの絡み、だんだんこんなシーンが増えてきているような感じです。
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otto-N at 2016-07-25 21:16
ダンダラさん、山小屋事情が判らなく、いつも慎重に調べていますが、急に団体が入ることもあるなので、この日はラッキーでした。
素晴らしい景色の中、チョウチョばかりを追い回しているのがちっぽけなことのように感じました。 そういう意味では、背景の入った絵が撮れたことに大満足です。 次の目標、チョウの入った絵とその横の風景をパノラマ合成してみたい。 また登ったらという前提ですが。
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