たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2016.10.4 久々の晴れ。ただし、秋ではなく真夏の暑さ。条件は悪そうだが、クロコノマチョウを撮りに行く。と言っても、クロコノマチョウは、5月の越冬個体(ボロ)しか撮ったことがなく、とても敏感で足元から舞い上がり、とまるとどこにいるか判らなくなるらしい。棲息地については暗い雑木林が多いようで撮影しにくそうだったし、とにかく、羽化直以外は翅を開かないようなのでムリすることはないと思っていたけれど、それほど遠くない所に、明るく撮りやすい場所があるとのことで行ってみた。 9時半着。晴れていたけれど、両側が大木の林に囲まれたこの湿地は暗く、半分も日が射していなかった。ジュズダマを目当てにクロコノマの場所を探す。こんな所にほんとうにいるのかと思うほどジュズダマが少なかったが、よく見ると、かろうじて残された実でジュズダマと判別できるほど、ジュズダマの葉が食い尽くされていた。発生したのはすでに1週間以上前。すでに分散したかと思っていたら、湿地の踏み跡からクロコノマが飛び出した。フワフワ飛び回り、すぐにとまるけれど、藪の中に潜り込み撮りにくい。枯葉模様なのに落ち葉の上にとまることは少なく、とまるのは緑の葉の上にばかり。大きいのですぐ判る。しかし、自宅で静止の画像を見たら、まるで変。カメラの取説を調べたら「多重露出」になっていた。なんとか多重露出を免れたのはこの3枚だけだった。このごろ、設定が狂っていることがやたらと多い。 飛翔はうまくいかなかった。明るいのだが、ドロドロの藪なので追うことができない。 明るいと思っても、飛んでる所は暗い。露出設定は裏目ばかり。 フワフワとまるでコウモリのようだった。前翅の先端をしのらせ、後翅の短い突起は下向き。バットマンのイメージ。ここまで翅をしのらせるチョウを撮ったことがなく、この1枚、とても気に入った。 個体数はあまり多くはなく、11時ころまで10頭くらい。行ったり来たりしていると、いつの間にか足元にとまっているという感じ。その間に撮った他のチョウ。 2016.10.5 翌日、完全な曇りかと思っていたら、薄日が射し始めたのでまた行く。しかし、多摩川を渡る頃、雲が厚くなり、現地に着いたころは真っ暗。少し明るくなったら出て来るだろうと、ポイントを覗いた後、時間つぶしに付近を探索したが、面白みのある場所はないように思えた。ポツポツと雨が来たので帰ろうとすると、また空が少し明るくなってきたので、元の場所に戻ると、1頭が足元から飛び出った。次々とは出て来なかったが、マクロでとまったところを順次撮る。個体ごと斑紋が違うけれど、そう面白いものではない。 湿地にはピンクのツリフネが咲き乱れていた。しかし、背景には撮り込めず。 この日も、飛翔は全くダメ。近づけなかった。みんなピンボケ。何より暗かった。 逆光のコウモリ。 クロコノマの性質は何も知らないので、とにかく観察ということで曇りの中を粘ってみたところ、少し明るくなっただけでクロコノマが飛び出すとはラッキーだったが、元来、日影好きのチョウ。気温は高めだったので、出て来てもおかしくないようだ。11時、空が再び暗くなり撤収。スジグロ♀は大好き。つい手が出てしまう。
by otto-N
| 2016-10-12 20:08
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Comments(2)
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