たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2017.8.27 5時30分、七倉山荘から高瀬ダムまで、2巡目の相乗りタクシーで行く。ダムの堤防を渡り、トンネルを抜け、吊り橋を渡る。荒涼とした景色だった。 6時20分、裏銀座縦走の起点となるブナ立尾根登山口に到着。ブナ立尾根は北アルプス3大急登の1つと言わている。最初は階段があるがすぐになくなる。確かに急登。ブナの森の中を喘ぎながら登る。三角点到着は8時30分。 やっと見晴しのいい場所に着き、そこからはやや緩やかになる。ダム湖の向こうに大町市街が見え、遠くに山(大天井岳?)が見え、ニセ烏帽子が見えたころ、急登は終わった。 平らになった所にお花畑があった。もう8月の終わりだというのに、ミヤマモンキチョウがまだいた。 9時50分、烏帽子岳小屋(標高2551m)に到着。予定よりかなり早い。小屋からは赤牛岳がよく見える。(PCでは、どの画像もクリックすると大きくなります) 往復2時間ほどかかる烏帽子岳には行かず早めに昼食をすます。近くにあったチングルマ。バリアングルではないので撮影はかなり苦しい。レンズはいつもの18-135ミリだけ。ザックは30Lなので、デジイチ1台を入れるのがやっと。 あまり休んでもいられないので、野口五郎岳を目指す。この時は気がつかなかったが、右奥の雪渓の山は水晶岳だった。左は野口五郎岳の手前にある三ツ岳。野口五郎はその後ろで見えない。 テント場の周りはお花畑だった。数は少ないが、ベニヒカゲ、ミヤマモンキチョウ(♂も)が飛んでいた。とまらないのですぐ諦める。ミヤマモンキチョウは最盛期を1か月以上過ぎているというのに、この先の三ツ岳の山頂近くでも飛んでいた。クロマメノキは至る所にあったが、もう1週間で夏は終わる。卵が孵っても幼虫が育つには厳しい気がする。3コマ目は初めての花。後で調べると、ママコナという植物らしい。イネ科やカヤツリグサ科の植物に半寄生すると書かれてあった。 お花畑を過ぎ、三ツ岳へのだらだら登りが果てしなく続く。登山者はとても少ない。 左側の谷を覗きこむと高瀬ダム。 振り返ると最高の景色。登って来た登山路の向こうに烏帽子岳、その向こうに立山、その左に針ノ木岳、その奥に後立山の山々が続く。 少し登っては振り返るが景色はそれほど変わらない。 気温は低いがカンカン照りの中の登りはさすがにきつかった。 右前方からアサギマダラが横切っていった。急いでMFにし固いピントリングを回す。空しか写らなかった。 イワツメクサは見当たらずタカネツメクサばかりだった。コマクサがポツンポツンと咲いていた。ただし、すでに終わり。 後ろを振り返り、また撮る。(何度撮ったことだろうか) 左前方に槍ヶ岳が見えてきた。(槍ヶ岳はこの後、登るにつれ山の陰になり見えなくなってしまう) 振り返ると、立山。 その右には針ノ木岳。針ノ木の左奥に白馬岳、右奥に鹿島槍と五竜と山々が重なる。 谷間のグリーンがとても美しい。 左の遥か彼方に富士山が見えた。 赤牛岳の上に飛行機雲。この山はほんとうに赤い。 三ツ岳の最初の岩(北峰?)に近づき、そろそろこの風景も終わり。後ろを振り返り最後の3枚。 やっと大好きなイワツメクサが出てきた。しかし、ちょっとしょぼくれていた。 緩やかな斜面となり、岩の右に回り込んだら、再び、槍ヶ岳。時刻はちょうど12時。 槍ヶ岳。後ろの穂高と重なる。 三ツ岳(標高2845m)には山頂ルートもあるが、ここは巻道のお花畑ルートを選ぶ。選ぶというより、もう登りたくなかっただけだが。 巻道にはまだ雪が少し残っており、チングルマさえ咲いていた。3コマ目は、今回2つ目の初見の花。ツガザクラの群落の中に混じって咲いていた。 再び登りになる。左に槍ヶ岳、右に水晶岳。ちょっと豪華な登り。 水晶岳と赤牛岳。 昨年は雲ノ平から荒々しい水晶岳を見続けていたが(→クリック)、こちらから見ると全く異なる様相。谷筋の雪とグリーンがとてもきれいだ。 それにしても、近くにあるはずなのに野口五郎小屋はなかなか見えなかった。小屋まで400mの表示にホッとする。100mの表示を過ぎ、小屋は岩の陰にあった。 右に見える水晶岳にいい感じの雲がかかり始めた。 14時、野口五郎小屋到着。手続きを済ませた後、即、ビール。小屋の前の景色は凡庸。右のガレ場の上が山頂。山頂をなぜ撮らなかったか不明。見えなかったのか、あるいは単につまらなかったからなのかよくわからない。15時すぎ、続々と登山者がやって来た。小屋は予約当時は空いていた風だったれど、急に団体が入ったようで1畳2人だという。結局、4畳部屋に6人に収まりホッとする。 小屋の脇に咲いていたトウヤクリンドウ。なかなか味わいのある花だ。 疲れて横になったら眠ってしまった。夕食後、夕日を撮ろうと外に出たら雲が沸いていた。 急いで太陽が見える場所へ登る。しかし、まだまだ早かったので、一度山小屋に戻り出直す。 再出動。しかし、沈む前に雲が出てしまい、空は焼けなかった。でも、水晶岳のシルエットは美しかった。 (裏銀座(3)に続きます)
by otto-N
| 2017-09-08 16:32
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