たかがヤマト、されどヤマト

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2017.6.27 北海道・札幌 エゾシロチョウ   2017.7.5 (記)

2017.6.27
所用があり札幌に行ってきた。楽しいとは正反対の用事だったので、チョウ撮影は近郊にちょっとだけ。一応、100ミリと21ミリを持っていった。

病室の窓から外を見ていると木の上に白いチョウが飛んでいた。行ってみるとすでに姿はなく、近くを探すと空地に複数頭が舞っていた。ヒメウスバシロチョウかと思ったが、この時期にこんな市街地にいるわけはなく、すっかりその存在を忘れていたエゾシロチョウだった。
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エゾシロチョウは、小樽での小学生の頃、初めて採った時、大きくてカッコよくとても興奮した覚えがある。北海道ではリンゴの害虫とされ、集団生活する幼虫も気色が悪く、すぐ駆除される運命にある。今では希少になったオオモンシロチョウも家庭菜園の敵だった。エゾシロチョウとミヤマシロチョウ、どちらが奇麗かと問われると、♂は純白のエゾシロ、♀は透明なミヤマシロと思う。エゾシロはどこにでも飛んでるわけではなく、見るときにはたくさん見るが、どこでも見られるチョウではないような気がする。
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この空地には数頭いた。ただ、♂といえどもほとんどスレ個体なので、静止より飛翔撮影に重点をおいた。ブロックの向こうのJRの線路と住宅に挟まれた狭い空地。アカツメクサの蜜だけを求めて舞っていた。シロツメクサやタンポポ系の花には決して吸蜜しなかった。
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飛び方はゆっくりで、まるでウスバシロチョウのようだ。ちょっとピン甘だがこんな市街地の環境。山の中にもいるが、ミヤマシロチョウのような山奥ではない。
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エゾシロチョウで驚くのは交尾拒否の激しさ。♀は羽化直後に交尾を済ませているらしく、吸蜜中に♂が来ると激しい拒否行動をする。飛んで逃げればいいのにと思うがそうはしない。♂に翅をかっちゃかれ(引っ掻かれ:北海道弁)、鱗粉が剥げ落ちてしまっても抵抗を続ける。
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こういったことがあちこちで繰り広げられていた。♂の完全開翅は撮れるとしても激しいですぞ。
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絡む♂は1頭とも限らない。2頭目、すきあらば3頭目もやって来る。
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背景が花だけという場所にはなかなか飛んできてくれないので、他を探したら、もっと数の多い場所がすぐ見つかった。赤と白の花の絨毯。上から俯瞰的に狙う。
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色とりどりの花が咲いている場所ではなかなか撮れず、翅の傷みや染みだけが目立ってしまった。
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きれいな♂が少しはいるので、個体を選んでから静止を狙うが、エゾシロチョウは全開しない。
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花が密集していても良くないことに気付く。この程度のほうがすっきりしていい。
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さて、♀はというと・・・・
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羽化直だったら、前翅の鱗粉は薄いにしろ鱗粉がもっと載っていると思うのだが、♂に載られ脚でかっちゃかれ、鱗粉が剥げ落ちてしまう。まるでウスバシロチョウだ。腹部もぶっとい。卵がビッチリ詰まっていそうだ。♀も吸蜜中は翅を開かない。これらの写真は絡む♂を手でつまんで取り除いた後のもの。♀はしばらく翅を開きっぱなしだった。
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最初の空地にいた1頭だけのヒメシジミ。こんな市街地でヒメに会うとは思いもしなかった。白っぽい個体だったが、羽化直のように新鮮だった。ヒメシジミは子供時代、隣の小樽市では見たことがなかった。数年前、手稲山で初めて見た時は驚いた。ついでに、小樽市には、銭函を除いてカシワはないし、エノキもない。市としては隣接しているが、札幌駅と小樽駅の間はたった40km。かなり植物相が違う。
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by otto-N | 2017-07-05 16:30 | Comments(0)

2017.6.20 新潟(群馬)・平標山 ハクサンイチゲ   2017.7.3 (記)

2017.6.20
三国峠を越え、苗場プリンスの先の平標山登山口の大駐車場を出たのは8時。だらだらと林道を1時間ほど歩くと平元新道の登山口に着く。ここからは本格的なジグザグの登山道となる。標高1000mの林道にはまだ寒いのか飛び回っているのはキマダラヒカゲくらい。数年前に来た時はギンイチモンジセセリがいたが見つからず、そのかわりアサギマダラとボロだがれっきとしたミヤマカラスアゲハ♀がいた。開翅癖のあるキマダラヒカゲがいたので少し追いかける。せっかくの表翅、後でフィールドガイドで調べると「ヤマ」のようだ。ジグザグの登山道の上部はブナ林。青いシジミチョウが飛び出し、何かと思ったらコツバメだった。
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暗い登山道に咲いていた花。2コマ目のマイズルソウ以外は名称不詳。(banyanさんから、1コマ目はユキザサとのコメントをいただきました)
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山小屋にもうすぐという所まで登ると、忽然と苗場山(2145m)が姿を現わす。7年前の7月に秋山郷から登ったことがある。
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10時に山小屋「山の家」に到着。平標山(1984m)、仙ノ倉山(2026m)が一望できる。その右隣の奥は谷川岳と思う。
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雪渓が溶けるとその後に高山植物が顔を出す。ミツバオウレン、ミヤマリンドウ、イワカガミ、イワイチョウ?ミツガシワ?いつもわからない。(banyanさんの鑑定ではイワイチョウです)
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天国へ続く長い階段。もう1時間のがんばり。
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登ってきた階段を振り返り、11時に平標山到着。苗場山のほうが少し高い。キアゲハがいるかと思ったが、まだ寒いのか飛んではいなかった。
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平標山から少し下り、仙ノ倉山を目指す。延々と木の階段が続く。この途中がお花畑だ。
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少し下ると花が咲き乱れていた。
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少しカメラを右に向けると残雪が入る。
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しかし、風の通り道のようで、風速10mを越えていると思われるほどの強風。花がブレまくり、風当たりの弱い場所を選んで撮った。半袖だったので体が冷えあわてて長袖を重ねる。
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このお花畑の構成要素。ハクサンイチゲ、ハクサンコザクラ、キンポウゲ、チングルマ。
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谷の一番下に降りるとさらに風が強く、引き返したいほどだった。しかし、仙ノ倉山の登りに入ると風が弱まり、振り返るとハクサンイチゲの群落の向こうに平標山。
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少し登ると山と山の間から苗場山が現れた。
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さらに登る。
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一番高いと思っていた場所は山頂ではなく、少し下って登り返した先だった。仙ノ倉山到着は12時。山頂は風が弱く、ゆっくりと休むことができた。山頂からの谷川岳方面の眺め。谷川岳はここより低く標高1977m。
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その右の大パノラマ。
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平標山へ戻る。登り返しがキツそうだったが、それほどではなかった。あいかわらずの強風の中、ハクサンイチゲの群落を撮る。
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平標山の頂上で一休みし、13時に松手山コースから下山を始める。正面に苗場山、手前の稜線の左端が松手山。しかし、眺めとは裏腹に風が強い。
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すぐにハクサンイチゲの大群落があった。
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平標山を振り返る。
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ここから下はジグザグの階段が延々と続き、少し平になった所から可憐な花が顔を覗かせる。ヨツバシオガマ、ハクサンチドリ、キスミレ、アカモノ。
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この日3度目のコツバメ。標高1800mくらい。さすがに鱗粉が薄く、飛んでいる時のブルーも薄いし速度も遅い。
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イワカガミが多く、ピンクの濃淡にバリエーションがある。ただ、他の草に紛れているので撮りにくい。
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ミツバオウレン、ムラサキヤシオ、サラサドウダン?、チゴユリ。
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ツマトリソウ。花弁の縁がうすいピンクだった。
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逆光気味のミヤマキンポウゲ。
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昆虫ども。ツチハンミョウとミヤマハンミョウ、それにセンチコガネ。
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もうすぐ駐車場という場所でひっそり咲いていた豆粒大の花、クルマムグラ。
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16時、無事登山口到着。それにしても、帰りの松手山コースはきつかった。上部の階段道もきついのだが、送電鉄塔付近も急登。日陰の道で涼しいが、整備されていない分、北アルプスの3大急登よりきついと思う。何しろ広葉樹で覆われた細い道、上が全く見えず不安が募るはずだ。ここから登ると苦しいだけに達成感は得られると思うけれど、止めたほうが無難かな。




P.S.
天気予報を見ていたら、台風3号は来るし今週は天気が悪そう。窓の外を見たら金色の雲。大急ぎでレンズをとっかえて撮影。
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by otto-N | 2017-07-03 22:32 | Comments(2)