たかがヤマト、されどヤマト

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2017.6.28 北海道・クサフジの海岸 カバイロシジミ   2017.7.11 (記)

2017.6.28
朝は曇っていたが少しずつ晴れ上がり、午後からは快晴。時間ができたので砂浜の続く海岸線の荒地にカバイロシジミを探しに行く。数年前、十勝でカバイロシジミを撮影したことがあるが、食草のクサフジはどこにでもあるにもかかわらず、それほど多いチョウではないと思う。現地にやっと着き、食草のクサフジを探すとあちらこちらに咲いている。しかし、まるでチョウが飛んでいる雰囲気ではない。晴れて暑すぎるのかと思いつつ、柏林の外側の藪の中の小道に分け入ることにした。とりあえず、目の前にいたヒメウラナミジャノメ、テリ張り中のコキマダラセセリ、ギンイチモンジセセリ(海岸だがススキが多い)を撮っておく。
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藪の中のトレイルの傍らにはクサフジとそれより花の大きなクサフジ(後で調べるとヒロハノクサフジかヒロハクサフジのいずれか)がポツンポツンと咲いていたが、どこにもカバイロは飛んでいない。未発生なのか、こんな広い場所のどこにいるのかと諦めていた時、目の前のクサフジに突然やってきた。よし、撮れたと喜んだのは束の間。モニターを見ると、あらかじめEVをー0.7補正していたにも関わらず白とびしていた。落胆して、トレイルを進むとクサフジにすぐ見つかった。しかし、位置が悪すぎ撮れずに終わる。よく見ると、クサフジはトレイルに沿って咲いているが、日当たりの関係か、藪の中には咲いていない。なあーんだ、クサフジの前で待っていればいいのか。と言うわけで、果てしなく続いているトレイルの先までは行かず、クサフジの群落を行ったり来たりした。EVはー1.0ではまだ白とびするので、結局、-1.3まで下げた。
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カバイロシジミの真っ白い裏翅の付け根は青みがかっており、これがこのチョウの特徴かもしれない。
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逆光側からだとうまく撮れなかったし(1コマ目)、すぐ花の中に潜るのでそれほど撮りやすくはなかった。なによりも、晴れていたせいか翅は閉じたままがほとんどだったが、それでも、少しは開いた。すぐ半開翅したが陰むらがいやだったので手で陰を作ったら、即、飛ばれてしまった(2コマ目)。近すぎ、残念ながらピンボケ(3コマ目)
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クサフジの間を行ったり来たりしている時、目の前のクサフジから飛び去っても、トレイルに沿って飛び10mほどのクサフジで吸蜜を繰り返す個体がいることが判った。ひょっとしたら巡回コースが決まっているのかもしれなかった。こんな個体の飛翔速度はそれほど速くはなく、トレイルに沿うので追いかけられないほどではない。そこで、21ミリで追いかけてみた。置きピン距離はチョウを驚かせない30cm。しかし、甘かった。ピンがなかなか届かない。1コマ目、小さかったのでツバメシジミが絡んだのかと思ったが、カバイロだった。カバイロシジミの飛翔写真は、鮮明に撮れなければ寒冷期の白いヤマトシジミと変わらない。
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裏翅を撮ってもしよーがないのだが・・・
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これも・・・
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とても悔しかったのがこの3枚。1コマ目は少しピンボケ。2、3コマ目はジャスピンだが翅が一部しか入っていなかった。ただ、背景に海が写る場所ではなく雑然とした景色なので諦めはつく。
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広角の静止画像。不本意ながら、追いかけているとき突然花にとまっただけのこと。
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半開翅撮影に2回も失敗し(実際は3回)、やけくその飛翔撮影に走っていたのではあるけれど、半開翅が撮影できた。少しずつ翅を開いていったが半分までだった。
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ここにはツバメシジミもおり、夏だというのにまだ靑♀がいた。その中でとびっきりのスーパーブルー。一瞬、アサマシジミかと思ったほどだ。
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擦れていたのがただただ残念で、北海道のツバメシジミの♀は侮れない。
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翌日、千歳から帰る前に、機内持ち込み可能な鮎竿を持ってきていたので、郊外のリンゴシジミを見に行く。発生木の下には整然とした踏み跡はあったけれどチョウの姿はなかった。発生しなくなったのか採集されたのかは不明。それにしても、カバイロとは樺色と書くと思うが、調べてみると白樺の白色ではなく、山桜の樹皮の色(=赤味を帯びた黄色)とのことで、「樺」を白樺と間違ったのだろうか、♀の色から命名されたのだろうか、名前の由来がわからない。おそらく前者だろうなぁ。




by otto-N | 2017-07-11 16:40 | Comments(0)

2012.7.2-5 北海道・十勝④ カバイロシジミ    2012.7.11(記)

2012.7.4(続き)
晴れると気持ちいいほどの三国峠からの眺めも、雨だとニペソツ山も雲の中、そうそうと元来た道を引き返したのわけだが、山麓は晴れ。時間は、まだまだあるので、昨日の林道に立ち寄ることにした。

一番の目的はフタスジチョウ。しかし、今日もまた、いい場所にはとまってくれず。あいも変わらず、キマダラヒカゲの群れ。摺れたサカハチチョウ。
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傾き始めた日を浴びるクロヒカゲ、コミスジ、ウラギンorギンボシヒョウモン、コチャバネセセリ。
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16時半もすぎたので、撤退することにしたが、この日は、目的のチョウをなんとか撮影でき、大満足の1日であった。

2012.7.5
十勝帯広空港から13:50の便で帰京。帰る前に、2時間ほど時間がとれた。近くの丘陵地帯を見て廻ったが、キマダラヒカゲがときどき飛んでいる程度。1時間走り、ただの広域農道のドライブになりそうなので、いつもの林道へ行くことにした。(この林道に執着したのはRの木があったからです)

いつもと逆の舗装された方から入ったが、キマダラヒカゲの群れは相変わらずすごい。新鮮なイチモンジチョウとヒメウラナミジャノメ。傷んでなければ綺麗だったであろうツバメシジミ(♀)。
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林道をゆっくりと流しているとき、カバイロシジミが飛んでいるのを見つけ停車。天気が良すぎたせいか止まる気配はなし。諦めてかけたとき、突然の吸蜜。2回シャッターを押したところで、飛んでいってしまった。縁毛はふさふさ、真っ白。飛んでいるときの白さは2日前のとは違った。もっと撮りたかったのに残念。(この花もところどころに咲いていた。Iは見つからず)
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林道では、ちゃんと撮れなかったフタスジチョウ。帰り際、妻の実家の庭先で見つけた。この瞬間、フタスジチョウは山に行かなくても、街中にいくらでも飛んでいることを思い出した。
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帯広空港近くの道の駅の構内で、エゾシロチョウがあちらこちらで舞っていた。どうやら、メスを探しているようすだった。まるで、とまらない。そのうちの1頭が急に芝生の上におりた。近寄ってみると、ペアがいた。ペアはまだ交尾はしていない。このオス、メスの争奪戦に加わろうとしているようだった。オスはまだまだ新鮮だった。
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メスは4翅を全開にしオスをはねつけていた。しつこいオスを振り払うかのように少し飛んだが、最初からいたオスは、それでも執拗にせまっていた。メスは全力で翅を持ち上げたり、まるでブリッジでフォールを逃れようとするレスらーのようだった。見ていてもきりがないので、オスが翅を全開したところを撮り、終了とした。
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7月上旬の北海道のチョウは、高校生のときは昆虫採集を止めていたので、50年ぶりだ。道東には、子供時代を過ごした道央の小樽には見られない種類が多く、それらは、6月から7月に集中して発生する。今年は、種類によって発生期が大きくズレているようだったので、撮影できるかどうか不安だったけれど、何種類かは撮ることができ嬉しかった。

by otto-N | 2012-07-11 14:40 | Comments(10)

2012.7.2-5 北海道・十勝① カバイロシジミ    2012.7.6(記)

2012.7.2
北海道に行ってきた。この日は、札幌の母にちょっと用。次の日、妻の実家(帯広の隣町・幕別)に行き、2泊した。1日だけ完全フリーの日を作った。

2012.7.3
札幌からJRで帯広に移動。着いたのは昼ころ。そこでレンタカーを借り、隣町の幕別にいったん行ってから、近くの林道に入った。林道に入るや否やおびただしいキマダラヒカゲの群れ、路上での吸水、獣糞などでの吸汁、行く先々で舞い上がる。まるでヒッチコックの鳥のよう。そして、獣糞に集まる群れは、アフリカで見た象の死体に群がる禿鷹のようだった。
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林道に入る前にいたエゾシロチョウ。50年ぶりのご対面。蛙の死体に群がるキマダラヒカゲ。ちょっと表が見えたが、これは翅の付け根が少し損傷した個体だった。キマダラヒカゲとともに、コチャバネセセリも大量発生していた。

林道をゆっくり進んだが、いるのはキマダラヒカゲとコチャバネセセリばかり。フタスジチョウかと思ったが、イチモンジチョウ。ちょっとがっかりだった。
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でも、少し先で何頭かヒラヒラ飛んでいた。飛び方はイチモンジチョウとは全く違う。メスを捜しているせいか、全然とまらない。とまったとしても、まるで敏感。ピントが合う前に飛ばれてしまう。やっと1枚撮れた。これも50年ぶりの再会。
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林道奥の空地で、茫然とキマダラヒカゲの群れを眺めていたとき、明るいブルーのシジミチョウが飛んでいた。ルリシジミやツバメシジミの飛び方ではない。ヤマトシジミに似ているがもっとゆっくりした動き。カバイロシジミにしては小さいが、葉の上にとまったのを確認すると、紛れもないカバイロシジミのオスだった。
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次に近くのシロツメクサで吸蜜を始めたが、こんなに小さかったっけと思うほど、小さかった。翅を拡げるとヤマトシジミそっくりだが、翅の色がちょっと違うようだ。もっとも後翅の表には黒紋がないので、くすんだルリシジミというところか。(2日後、もう1頭撮ることができたが、もっと大きかった)
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ちょっと摺れてはいるが、上々の開きっぷりだった。
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後翅はヤマトシジミにはない輝きだった。
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吸蜜が終わり、近くの日陰の葉の上で思い切りの全開翅。
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心配していた天気も上々で、この日、実に50年ぶりに会うチョウを3種も撮ることができた。北海道では普通種とはいえ、冬以外は8月にしか来たことがなかったので、とても嬉しかった。そして、林道をクルマでゆっくりと流すという方法もこれが初めて。とても新鮮だった。

(北海道・十勝②に続きます)

by otto-N | 2012-07-06 17:49 | Comments(10)