たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2019.8.1 午前4時30分、穂高連峰から常念岳まで、ぐるっと日の出前の360度のパノラマ合成。日の出よりその前のブルーとピンクの空が好きである。 4時55分、太陽が雲の上から出始める。 北鎌尾根がよく見える位置に陣取ったが、槍ヶ岳は思ったより赤くはならなかった。一同、がっかり。雲が多く光が足りなかったようだ。また、もっと南側から太陽が出たほうが岩稜が赤く反射されるのかもしれない。 前日の夕焼けを撮った位置に移動すると、中岳から大喰岳は槍ヶ岳より赤かった。 6時、ザックを小屋にデポし、最低限必要な物だけを小さなザックに詰め、頂上に向かって出発する。 ヒュッテ大槍は東鎌尾根の上部にあり、尾根伝いに登ると槍の穂先の基部(槍ヶ岳山荘)に着く。右側は急俊に落ち込んでおり、ところどころで顔を出す北鎌尾根がよく見える。 ヒュッテ大倉と槍ヶ岳山荘への道は思ったよりきつかった。しかし、眺めは通常ルート(槍ヶ岳山荘ルート)よりいいのではないだろうか。北鎌尾根は素晴らしいし、立ちはだかる岩を迂回するたびに槍ヶ岳が大きく迫る。 左側は谷を挟んで穂高の山々。槍ヶ岳は近すぎて、ただの大きな岩壁としか写らなくなってきた。 6時40分、槍ヶ岳山荘前に到着。そこから太陽がまだ低い穂先を仰ぐ。取り付き点は左にあるようだ。行列を作っているかと思ったら、登山者の姿はまばらだった。 ここで小休止。谷の底に赤い屋根の殺生ヒュッテ、その左上にヒュッテ大倉が見える。そこから東鎌尾根につけられた道がここまで伸びている。正面やや左にピラミッド型の常念岳、右の大喰岳の雪渓に向こうに穂高連峰が続く。 6時50分、カメラをザックにしまい込み、槍の穂先のよじ登り開始。要所要所にクサリや梯子があり、予想どおり難しい箇所はない。埋め込まれたステンのボルトは足の置き場のようだ。上りと下りはそれぞれ一通になっているが1か所だけ共通になっており、そこの足元は滑りやすく要注意だった。順調に登っていた時、目の前に小槍が現れた。ザイルを使って登っているクライマーが一人。幸い、足元は平らで広く他の登山者もいなかったので、ザックを置きカメラを取り出す。 目の前の岩壁にカメラを向ける。一番上に梯子が写っているが、ここを登っている登山者が見える。(3枚のパノラマ合成) 7時15分、最後の梯子を登り、あっけなく山頂到着。先客は4~5人。風もなく穏やかな晴天。穂高から野口五郎岳まで、ほぼ180度のパノラマ合成。上ったことのある山々を探すのは楽しい。奥穂高岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、そんなところに登っている。双六岳はその麓を二度も通ったのだが、登っていなかったのが悔やまれる。 今登ってきた眼下を見下ろす。槍ヶ岳山荘の向こうに笠ヶ岳。上り最後の梯子を覗いてみた。日が当たっているは絶壁の下の平坦部。落差100mほどか。遠くに南アルプス、富士山は見えていないようだ。 上から見下ろす山々。手前ある西鎌尾根を向こうにたどると、双六岳から三俣蓮華岳に尾根に行きつく。これら裏銀座の山々から槍ヶ岳を望むと、西鎌尾根の登山道が槍ヶ岳まで続いており、こんな所を登るのはよほどの物好きと思ったことがある。それにしても、グリーンがとてもきれいだ。 鷲羽岳。水晶岳方面からガスの中を登りつめ、山頂ではガスが上がったものの、槍ヶ岳は最後まで姿を現さなかったことがある。 硫黄尾根。裏銀座から槍ヶ岳を見るとき、やけに赤いギザギザの尾根が目につくが、光のせいか上から見ると少し物足りない。 槍ヶ岳山頂からの一番の眺めは、やはり穂高の峰々。その左の谷は上高地、右の谷は新穂高温泉。 7時50分、山頂を後にする。下りのほうが上りより危険なので慎重に降りる。8時10分、山頂小屋に到着。後は上高地まで延々と下るだけだ。 P.S. 山頂からのパノラマ写真に主だった山の名前を入れてみた。(PCでは、当ブログの画像はすべてクリックすると大きくなります。通常画面ではパノラマ合成写真は小さすぎますが、拡大すると隅々まで見えます) (槍ヶ岳(5)に続きます)
by otto-N
| 2019-08-17 16:55
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