たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2020.8.4 脚の調子を見るために高尾山に登る。もちろん、ケーブルカーではなく麓から歩いて登る。登り始めてすぐ、先行する妻が道路の片隅に指をさして呼んでいる。急いで駆けつけると、なんと3頭のスミナガシが吸水していた。 スミナガシは翅をパタパタさせていた。3頭そろって開翅するチャンスをうかがう、と言うより連射してその中から選ぶしかなかったが、幸いなことに、3頭が最接近した時が撮れていた。 全開すると暗緑色の前翅がピカっと瞬きしたように輝く。左の1頭が離れたので個別に撮影する。しかし、開翅は不規則なうえ、必ずしも180°全開するわけではなく、シャッターを切るタイミングが難しかった。切り続けると途中でカードへの読み込みが止まってしまう。 右の1頭は葉が少し被っていたので、中央の1頭に絞りにシャッターを切り続けた。マクロ距離なのでなかなかの迫力だ。(レンズは旅用の18-135ミリズーム) そして、全開の瞬間。シャッタースピードは1/100だったので、右個体の翅はブレているが、輝く翅を撮ることができた。 スミナガシは番外のできごとであって、妻の目的はイワタバコという花。下山予定の別ルートで見るつもりであったが、このルートであっけなく見つかった。湿った北側の崖の下部に咲いていた。 このように群生するようだが撮りにくい場所にあり、それよりも、咲き終わって残された1つの花のほうが可愛かった。 この花の核心を覗き込む。 ほとんど日陰の登山路ということもあるが、咲いている花は少なかった。ウバユリは自然教育園でよく見るがここまで開くこともない。地味だが味わいがある。日陰のハグロソウとヤマアジサイ。山頂道路わきに1輪あったヤマユリ。モンキアゲハが飛んで来たが、このヤマユリにはとまろうともしなかった。 チョウも少なく、高速で飛び回るモンキアゲハばかりが目立った。他の黒系アゲハは思った以上に少ない。久しぶりのクロヒカゲ、登山者に踏まれたのか瀕死のオサムシ、休憩ベンチ前のイチモンジチョウ。登っている途中から、セミの啼き声が全く聞こえないことに気がついた。高尾山にはアブラやミンミンがいないとは思わない(コエゾゼミはいるのかな)。まだ、発生していないだけ? 人の込み合う山頂部には行かず、4号路を廻ってケーブル駅に行く。実は、妻も2~3か月前に左膝を故障していて、山登りができるかのチェックだった。登りはいいが下りが痛むらしい。で、ムリせじ下りはカット。ケーブル駅に下りる途中、道路わきにスミナガシが吸水しているのを見つけた(とまっているものをよく見つけたものだ)。 裏翅を少し撮ったところで翅を開いたり閉じたりしながら動き回る。 上からでは翅の輝きが出るが、目にキャッチが入らない(?!)。背景はともかく、構図的にはこのアングルがいいようだ。 山頂駅の近くで生ビールを飲んでから、がらすきのケーブルカーで下山する。山麓駅に着くとしっかりセミが啼いていた。標高差400mしかないのに、確かに下界は暑い。下山ルートをさぼったけれど、私の脚は大丈夫そうだ。
by otto-N
| 2020-08-13 10:06
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Comments(2)
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Farfalla65 at 2020-08-14 09:23
高雄山でたくさんのスミナガシとの
出会い、良かったですね。以前山頂 でオオムラサキやスミナガシがたく さんいましたが、スズメバチの被害が 出たとかでみんな伐採されてしまいま した。以来行っていません。
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otto-N at 2020-08-14 20:21
Farfallaさん、これほどまでにピカピカと翅が輝くとは思ってもみませんでした。
高尾山山頂の御神木で撮影したことがあります。 木が台風で倒れてからはまともにオオムラサキを撮っていません。 ほんとうにあの木は残念でした。
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