たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2023.11.22 京都駅から地下鉄で国際会議場まで行き、そこからバスで20分ほど。地下鉄には観光客はほとんどおらず、混み方は東京的にはガラガラ。三千院は天台宗のお寺だが、移転を繰り返した複雑な歴史があるようだ。 阿弥陀仏三尊像(国宝)が安置されている往生極楽院が三千院の中心だった。柿葺きの美しいお堂だ。 このお堂を取り巻くように庭が作られており、このパノラマ画像はお堂の右角から撮ったもの。 お堂の前は緑の苔がと赤い落ち葉が美しい。 紅葉は控えめだったが、やはり京都。要所を紅葉で引き締めていた。 苔の絨毯の上にわらべ地蔵。他は遠目からでは苔むした丸い石にしか見えなかった。 池に紅葉が写り込む。よく見たら浮かんだ落ち葉の下に魚も泳いでいた。 おさな地蔵。一列に並んでいた。(時間がたてば暖かくなるだろうと思っていたが、寒くてザックに入っていた薄いダウンを着ざるをえなかった。東京に比べてとても寒い) 苔の上に長く伸びていた杉の木の影を撮り、三千院を後にした。 混雑が予想されたので、門前にあった湯葉料理屋で早めの昼食をとり、宝泉院に向かう。頭上に真っ赤に燃える紅葉が見事。 後鳥羽天皇・順徳天皇大原陵。厳かな雰囲気が漂う。「1,みだりに域内に立ち寄らぬこと。1,魚鳥等を取らぬこと。1,竹木等を切らぬこと。宮内庁 」という立札があった。陵は嵐山の随所にあり、同じ立札が立っていた。 宝泉院の山門。拝観料には客殿でのお茶とお菓子が含まれている。 さて、どんな庭かと思って入ると、ちょっと不思議な庭石があったり奇妙な感じの庭だった。中に入ると、痛々しく支え棒に支えられた樹齢700年の五葉松。この庭が有名らしいが、なぜいいのかわからなかった。 どうやら庭は、縁側に座って直接鑑賞するものではなく、縁側越しに愛でるものらしい。五葉松と紅葉と竹林の向こうに大原の杉林。なるほど、合点がいった。 時間も早いので予定にはなかった寂光院に行く。一度バス停に戻り、反対側の斜面(=里山だ!)の道をぶらぶらと20分。石段を登った所に山門がある。 本堂は2000年に放火により焼失し2005年に再建された。慎ましやかでとても可愛い。建礼門院がここで過ごしたのは7年。もっと長いかと思った。火災によって本尊の六万体地蔵尊は真っ黒焦げに焼けてしまったが、その胎内に収められていた小地蔵像は無事。その一部は宝物殿に展示されている。色まで残っている小さな像に見入ってしまった。 京都の紅葉はどうしてこんなに綺麗なのだろうか。庭師が1本1本選び抜いて何百年も育てた結果なのだろうか。単なる気候条件の差とは思われない。 連結したトンボが飛んで来て本堂の庇にとまった。宝物殿前に飛び交っており、11月下旬にトンボとは! 帰ってから友人に聞いたらオオアオイトトンボようだ。京都では、日溜まりでヤマトシジミとキタキチョウを少し見ただけ。京都は東京より格段に寒い。 帰り道、バス停近くにあったピース地蔵。50年もたったら苔むして名物になるのだろうね。 帰りはバスと地下鉄で京都駅まで。ちょっとお腹がすいたので、地下にある立ち食いの「九十九うどん」に寄った。個人的には東京にあるどの讃岐うどんよりおいしい。新幹線はまだ16時台なので、1つ待って自由席に座れた。ビジネス客は、昔なら缶ビールタイムなのに出張報告書を書いているのか、静かなものだった。 #
by otto-N
| 2023-12-04 10:41
|
Comments(0)
| |||||
ファン申請 |
||