たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2014.6.25 田代山(標高1971m)に登る。湯の花温泉から群馬県に抜ける長い林道の先に登山口(標高約1400m)があった。フラットだが10数kmの1.5車線のダート。こんな長いダートは白神山地以来、久しぶり。対向車が来るかもしれないと思うとかなり緊張した。林道は広葉樹林帯の中。ゼフが卍飛翔しているかも、と思っていたけれど、外気温は15~16℃、キマダラヒカゲさえ見なかった。 登り始めたのは、7時50分。確かに、晴れていた。 いつも見る花を撮りながら登る。ギンリョクソウがいたるところに生えていた。不気味。 途中で視界が少し開け、空を見ると太陽が薄い。 小さな湿原があり、おなじみの花々。3コマ目は初見のヒメシャクナゲ。 そこを越えて、また視界が開けたとき、雲が増えていた。やばそう。この段階で、帝釈山(2060m)は諦めた。とにかく田代山まではなんとか行こうと気を取り直す。 さらに少し登ると、木道が続く広大な湿原に出た。暗いが先は少しは明るいので希望を抱く。 そして、サプライズ。なんと、この天気では見えないと諦めていた越後の山々。 池塘の向こう、一瞬だった雲の切れ目。でも、最高の景色。 ガスがかかり始めたので、池塘を後にする。田代山の頂上まであと10分。まわりは一面のワタスゲだった。 山頂着は9時30分。山頂といっても平らな針葉樹の林の中。避難小屋があり、少しは天気はもちそうなので、帝釈山に続く道を少し下る。目的のオサバグサは、あっけなく見つかった。暗い登山道の脇に群生しているといっていいほどたくさんあった。葉は羊歯類のよう。可憐。 暗い木立の中に咲いているせいなのか、ちょっと淋しそうに見える。暗いので、ピントは合わないし、ブレブレ。そして、マクロを持ってこなかったことを後悔。持ってきたのはいつもの登山用レンズ18-135ミリ。 オサバグサは国内でもこの田代山から帝釈山にしか見られない。もっと先には群生している場所があるというが、この天気では危険だった。先に行かずに、ここで30分ほどすごした。ときどき、ガスが薄れ、ちょっとだけ明るくなる。撮影できたのはこのときだけ。 暗い木立の間に、別の白い花。ミヤマカタバミとミツバオウレン。 10時20分、雨が降らないうちに山を下りることにした。湿原に出たら、空は真っ黒。立ち寄った池塘からも越後の山は当然見えず。そして、ポツポツと雨が降ってきたので、カッパを着る。湿原を抜け、林の中に入ったとき、突然の雷鳴。それからが凄かった。頭上では雷が轟き、大粒の雨。光った瞬間身をかがめ、雷の音が響いたら、走りだす。まるで戦場シーンのようだった。駐車場に着いたときはびしょ濡れ。それでも、早めに湿原を抜けていてほんとうによかった。 湯の花温泉までの林道を下るにしたがい雨は小降りになってきた。やはり、山の上のほうがひどいようだった。一般道に入るとほとんど雨は止んでいたが、東北道の途中でまた雨、そして、ワイパーが効かないほどの豪雨。視界は20m位。左レーンに入ってのノロノロ運転。追突されるのが怖かった。それでも、追い越しレーンを走る車がいるのが不思議。数km走って、やっとSAに入ることができたのでしばし休憩、小降りになるのを待った。 ほうほうの体で、東京に戻ってきたのであるけれど、午後6時40分、ふと外を見ると巨大な入道雲。これほどのは珍しい。ピンクに染まるのを待ったが、そのまま暗くなってしまった。 24日は、東京で大きな雹が降ったとのニュース。この時期の登山は難しい。もしも帝釈山に登れたなら、会津駒ヶ岳はじめ素晴らしい眺望が楽しめたに違いない。それでも、途中の田代山では、池塘の向こうにまだ残雪を残した越後の山々を見ることができ、珍しいオサバグサを見ることができた。実は、この山登りは妻の計画、池塘の向こうの越後三山や、オサバグサがどういうものであるかは全く知らなかった。下調べしたのは、アプローチの林道と登山ルートだけ。今回も何も知らない分だけ驚きが大きかった。山での雷雨も初体験だったけれど、こればっかりはもう勘弁してほしいもの。
by otto-N
| 2014-07-06 19:58
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Comments(1)
Commented
by
otto-N
at 2014-07-07 13:09
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skunaさん、コメントありがとうございます。
見ていただく方がとても少ないこのブログですが、アドレスをこのままオープンというわけにはいきませんので、すみませんが、削除させていただきました。 ご了承ください。
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