たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2014.7.29 この日は、鳩待峠のマイカー規制が解除の日。朝、早めに行ったのだけれど、9時ではとっくに満車。尾瀬戸倉の駐車場から乗合タクシーで鳩待峠に行った。でも、一車線区間が長く、バスともすれ違う狭い道。このほうがよかった。至仏山(標高2228m)へは、湿原の中央部にある山ノ鼻方面からと鳩待峠から登る2ルートがあるが、山ノ鼻への下りは蛇紋岩で滑りやすいため、今は下山禁止。そこで、鳩待峠からのピストン登山とした。 8時40分、登山開始。峠まではミズナラが目立ったけれど、峠から上はブナと針葉樹。クロヒカゲとヒメキマダラヒカゲがときおり出てくる程度。木道にいたカミキリ、飛んできた不明の甲虫。 1時間ほど登り、広葉樹も少なくなったところで、ぽっかりと尾瀬の湿原が見通すことができた。ここで下山してきたグループとすれ違う。ということは朝早くから登り始めたらしい。 要所要所が木の階段で固められ、登りやすい登山道が続く。お馴染みの花たちを探しながら登る。 10時、突然、ワタスゲの広場に出た。先に見えるのが頂上か。頂上はその先だった。この3枚のパノラマ合成写真、最初から合成するつもりはなく、右と左をなんとなく撮ったものをつないだ。クリックして拡大すると変なところがあるけれど、ご愛嬌ということで。 湿地性の花たち。 1コマ目は固有種とされるオゼソウ。ものすごくかわいい花かと思ったが、とても地味。実は、登っていたときには判らず、下山中に本気で探した。 10時15分、途中にあった休憩所からの尾瀬ヶ原。この付近がお花畑。 乾いた蛇紋岩の登山道に入る。次々と可憐な花が現れる。6コマ目は、ウスユキソウ。ただ、時期的にもう終わりのようだった。 蛇紋岩はとても滑りやすい。というか、登山道にある蛇紋岩は、長年の登山者の靴や手でつるつるに光っている。注意しても滑ってしまう。 10時40分、ハイマツの尾根に出る。ここの写真を撮るのを忘れ、これしかなかった。妻から削除を要求されそう。先に見えるのは頂上ではない。この2つ先だった。 相変わらずの高山植物。2コマ目、初めて見る小さなツツジ。コメツツジというらしい。下のほうにもあったけれど終わりかけていたが、山頂付近では綺麗だった。 チョウはこれだけ。ボロ。ヒョウモンはたぶんウラギンヒョウモン。このピンクの花が好きらしい。 11時20分、山頂。頂上には登山者がぎっしり。さすが尾瀬。隅のほうにやっとスペースを見つける。大多数は、反対側から登ってきたようだ。山頂に着いたときは、ガスで湿原は見えなかった。このままでは悔しいのでガスが切れるのを待つ。そのうち、湿原が姿を現した。向こうに見えるのは燧ケ岳。 そして、お決まりの山頂のキアゲハ。ガスが切れ、少し明るくなると飛び回る。 飛び回るのは、少し下がったハイマツの上。足場が悪く近づけないため置きピン40cmくらい。 いなくなったと思ったら、こうして翅を休めていた。ハイマツの藪漕ぎ。向こうが湿原なのだが、ここから見えなかった。 湿原を背景にと思っても、入る位置にはなかなか飛んで来てくれない。かろうじての湿原バック。だけど、ピンボケ。 正午も過ぎたので、下山開始。途中、小至仏山(2162m)というピークにも、至仏山頂より多くのキアゲハが舞っていた。晴れて気温が上がると、上昇気流に乗って上がってくるのかな。 キアゲハのバトルは激しい。脚を伸ばし相手に掴み掛らんとする勢いだ。それにしても、近くにメスはいないのに、標高2000mの山頂までやってきて、なぜバトルを繰り広げているのか不思議。 岩だらけで身動きもとれない場所だった。足場もまあまあで、やっと湿原を見通せるポイントを見つけたと思ったら、日が翳り、ジ・エンド。先に下りている妻を追いかける。 キアゲハはバトルするだけでなく、吸蜜もしているようだ。少しガレていたが、頑張って撮ったクジャクチョウ。 至仏山が写っている写真はこれだけ。麓からはまるで見えなかった。 もう少しで登山口。青い空と白い雲がさわやかだった(2枚合成)。 さすが尾瀬の山は人気がある。鳩待峠ではほとんど湿原に向かう人たちばかりだったが、山頂に着いてみると休む場所がすぐ見つからないほど混んでいた。キアゲハも山頂の岩場には、人が多いせいか飛んできてくれず、少し下のほうでバトルを繰り返していた。別にキアゲハを撮るために登ったのではないのだけれど、夏の山に登ったときの定番になってしまったようだ。ただ、山頂は岩だらけのことが多く、とても危険。
by otto-N
| 2014-08-03 15:19
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Comments(2)
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