たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2015.7.11 三国温泉の緑の湯、朝は日が射しこみ、なんとも言えない緑になる。朝食後、少しだけ近くをぶらつくつもりだったけれど、前日に続いて強風。こんな強風ではチョウが飛ぶとは思われなかったのでチョウ探しは中止し、8時に出発した。 登り始めは、ブナとミズナラの樹林帯。ブナの葉上でスジグロチョウが休んでいた。樹上を見ながら登っていたら、ゼフがゆっくり飛んでいた。テリ張りにしては飛び方が遅い。高いところにとまったが、見たのはこの1頭だけ。足元のゴゼンタチバナ。 小さくて可愛い花。暗いし、小さすぎてピントがなかなか合わなかった。切り出しすぎて、背景が粗くなってしまった。このレンズはあまり寄れない。ヨツバムグラという種かもしれない。 直登部分がやっと終わり、チラッと駒ヶ岳が見えたところで右に折れ、尾根伝いの道を行く。尾根に出たとたん横殴りの風。周りは背が低いけれどブナが多い。しばらく行ったところで、突然、少し前を歩いていた妻が、これはチョウチョ?と、突然止った。紛れもないフジミドリのオス。カメラは風景用に設定してあったので、ズームを伸ばし絞りを開けている瞬間に飛ばれてしまい、前を行く登山者の脇をかすめロスト。スレてはいたけれど、逆光で透き通った翅と飛び立つ瞬間のブルーが目に焼き付く。マクロ距離だった。証拠写真でもいいのに何でシャッターを切らなかったのかと、しばらく呆然と歩き続けた。 登山道脇の木々がだんだん低くなり、風当たりが強くなってきた。この付近で見られた花たち。シロバナニガナ、蔓性のオダマキ風、ツリガネニンジン、シャクナゲ。シャクナゲは花が小さく、背丈も1mほど。登るに従い低くなり、もっと高い所では30cmほどだった。 ついに、灌木の登山道を抜けた。左からものすごい風。 尾根道は延々と続いていたが風が強すぎ、分岐点があったので左に逃げ込む。それでも息もできないほどの強風。 とにかく、先に見える緑の谷間に逃げ込むことだけを考えていた。風に耐え進む。ふと左右を見るとコマクサが点々と咲いていた。シャッタースピードは1/5000秒。これでは飛翔撮影と変わらない。 吹きっさらしのコマクサ地帯を抜けると、風はさすがに弱くなった。ツリガネニンジンの向こうに田沢湖が見えた。 ここから先は木道が続き、天国のようなお花畑。チングルマの穂、シナノキンバイ、ハクサンチドリ、イワカガミ。 まだ雪も残っており、チングルマの大群落。 先を行く妻がこっちこっちと呼ぶ。先を急ぐと、こんな花が咲き乱れていた。ピンクのコザクラの白い版。とてもかわいい。ヒナザクラと後で知る。 木道はさらに続く。 木道を進みながら、花を撮る。どぎつい紫のエゾツツジ、初め見るツートンカラーのスミレ、シナノキンバイ、珍しく綺麗なショウジョウバカマ。 池の先、はるか向こうまで木道。 一面のチングルマ。 池のほとりからのパノラマ。 チングルマは場所によって花だったり、穂だったり。標高ではなく、雪が溶けた順に咲くようだった。 カラマツソウ、1株だけあったツバメオモト、花を落とし穂になる前のチングルマ、終わりながら1輪残っていたシラネアオイ。 (秋田駒ヶ岳 (2)に続きます) P.S. 7月18日 午後6時50分。突然の虹、だんだん大きくなり、最後にはアーチとなったが、18ミリでは撮れず。
by otto-N
| 2015-07-18 16:54
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Comments(4)
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banyan10 at 2015-07-18 19:20
コザクラの仲間は好きですが、ヒナザクラもいいですね。
スミレはムシトリスミレだと思います。 フジミドリは残念でしたね。 僕はまず証拠写真ですが、こだわった写真を撮りたい人はそういう撮り方しませんね。
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otto-N
at 2015-07-18 22:02
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banyanさん、白いコザクラだと思ったのですが、可憐ですね。
ムシトリスミレはこんな群落ではなかったですが、八方池で見たことを思い出しました。 なぜ撮らなかったのか、今でも後悔しています。 前にも一度やったような?癖はなかなか抜けませんね。
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Shin
at 2015-07-19 04:51
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再び北海道に来て
野山はルピナスとかコンフリーの外来種に覆われて もうかれてしまったかもしれないが庭の敷石周りにはコマクサが・・・ こんな違和感に囲まれています 飛行場から定宿へのドライブ中、道路わき、先月咲いていたのはスカシユリでしたが昨日は早くもヤナギラン 街中のコンビに前の駐車場隅にある花壇にコヒオドシが群れていました 本州山岳地帯の動植物が北海道では街中にあります
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otto-N
at 2015-07-19 20:52
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