たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2016.11.8 クロマダラソテツシジミはもう収束していると思ったけれど、場所が近いので行ってみることにした。10時半ころに到着すると、すでに3名がソテツに茂みを取り囲んでいた。挨拶し、仲間に加えていただく。クマソは6頭。曇っているし、ソテツの葉が邪魔で撮りにくく、全部撮るのはムリだった。どの個体も、寒いのか、触覚を2本束ねて、全く動く気配がない。 11時ころ、最後にソテツの幹部分にとまっている個体を撮ろうとした時、翅の表を少し見せたと思ったらすぐに翅をパタパタさせた。まだ、翅は伸びきっていない。その後は、再び翅を閉じる。 気がつくと少し空が明るくなったおり、葉の隙間から日がわずかだが当たり始めた。気温も少し上がったのか、クマソに動きが出る。足元の下草の中でメスが開翅、下草の中から這い上ってくる個体も出始めた。日陰なのでチョウだけが明るく、EV補正は-1。少し日が当たると白とびしたので、さらに下げた。 ソテツの葉の上の個体は、最初の場所から移動していた。触角は開いていた。やっと起きたようだ。 こうなっては、翅を開いて欲しいところ。一同、固唾をのんで見守る中、最初に翅を開いたのはメス。場所が悪く、開翅している途中を撮影できなかったけれど、最後に撮れたメタリック・ブルー。 オスも開翅してくれた。ファインダーで見ると、真っ白。メスの開翅は-0.7EVだったけれど、このオスは-1.3EVまで下げた。 翅の角度はここまで。しかし、時間が長かったので別アングルでも撮った。 少し翅を開いた時、裏翅が透ける。 このオスが飛び去ってしまい、残っている個体に期待する。もう1頭が開いたけれど、これも半分。これ以上は開かず、翅を閉じてしまう。 日射しがもう少し欲しかったところだが、逆に雲は厚みを増し、気温も下がり、クマソは全く動かなくなる。 12時半、これ以上待っても、空が明るくなりそうもないので、撮影隊は解散。他の場所のソテツを見廻ってから、元の場所に戻ると、数頭ともそのままの場所にいた。背景がいいので1頭だけ撮影したが、暗くてよくは撮れなかった。 (この日の夜は冷たい雨。ソテツの葉の上にいたクマソのことが気になり、翌日、再訪することになります) P.S. クロマダラソテツシジミの個体の多くは、口吻を伸ばしたり、丸めたり、とにかく、引っ込めるより出していることのほうが多かった。そして、画像をよく見ると、口吻は2つに割れている。この画像は、少しピンボケだが、口吻の根元から2つに分かれていることが良く判る。本田計一・加藤義臣編「チョウの生態学」を調べてみると、2つに分かれているという直接の記載はなかったが、掲載されていた「口吻先端部の外部形態」の写真では、確かに口吻は2つに分れているように見える。動物の体は左右対称が基本。分れていても不思議はない。人間の二枚舌は上下に重なっているらしいので、これには当てはまらないだろう。
by otto-N
| 2016-11-16 20:12
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