たかがヤマト、されどヤマト | |||||
2017.3.10 続き 1頭の♀がゆっくりと飛んでいた。少し飛んでは叢の中に潜り込み、また少し飛ぶということを繰り返していた。近づいてみると、どうやら産卵しているようだった。 長い距離は飛ばず、またゆっくりと飛ぶので撮りやすいと思ったのだが、なかなかどうして、思ったようには撮れなかった。2コマ目のピンははいいとしても翅の開き形が悪く、1コマ目は近くて、3コマ目は遠くてピン甘。そして、4コマ目は白とび。 これも、前翅が白くとんでいる。(モンキの♀は思った以上に翅は白い) 産卵場所を探してのフワフワ飛翔。産卵場所は枯葉との混在地帯。 一度ピンが来ると何コマか連続して撮れる。 追いかけているうち、♂に絡まれた。長続きせず、すぐに分離(産卵中なので当たり前だ)。この斜面に咲いているのは、ヒメオドリコソウとオオイヌノフグリ。枯れた草の瀬が高く、吸蜜してもうまく撮れなかった。 この後、300ミリを襷がけしていたので(右手に広角、左手で300ミリを押さえながら走るのはけっこうキツイ)、少し葉被りだったがタンポポ吸蜜を撮ることができた。タンポポは土手を越えた向こうに咲いていた。 午後1時過ぎ、南東の風から北風に変った。気温も下がり、飛び出さなくなった。風の当たらない場所で休む♂。緑の葉陰より、こんな茶色の枯草の中のほうが断然黄色がきれいだった。 以上がはばたき道場での初稽古の結果ですが、広角での飛翔撮影は蝶への虐待という面もあります。♂の探雌飛翔中では、吸蜜や日向ぼっこで翅を休める時もありますが、ムリに飛び立たせずに飛ぶのを待ってから追いかけました。でも、自然に飛んでいるいるのではなく、追いかけるからチョウが逃げ飛んでいるということを否定しきれません。追いかけるほうはヘトヘトで息も上がり、チョウが勝つかヒトが勝つかという勝負ですが、むろんチョウの勝ち。まあ、こんなに追いかけることができるのは、この広い土手くらいです。広角撮影で追いかけて撮ることができるのは、モンキの他、ギンイチとミヤマセセリくらいと思いますが、藪に阻まれるのでほんの数mだけの追いかけです。たいていの飛翔撮影は、花にまとわりついているか、飛んで来るのを出会い頭に連写するのが関の山。全く非効率ですし、21ミリ広角ではチョウとの距離が近いので(モンキで30~40cm、ヤマトで25cm)、チョウの自然な行動に対して侵襲的です。チョウとの距離があくマクロか望遠での撮影がいいのですが、背景が撮れないという欠点があります。飛翔をマクロや望遠で試してはいるのですが、ピントがなかなか合いません。チョウに優しく撮るには、さてどうするか、考えてしまいます。まあ、マクロの場合も、チョウに近づきすぎて飛ばれることが多々あり、せっかくの吸蜜や日向ぼっこを邪魔したということで、チョウにとっては大なり小なり撮影は迷惑な話であり、望遠だけがチョウに優しい撮り方かもしれません。と言うことを考えるときりがなくなってしまいます。
by otto-N
| 2017-03-19 18:08
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